2月号
神戸東ロータリークラブ ホスピスボランティア
ハワイ研修プロジェクト報告会
KOBE EAST ROTARY CLUB JAPAN
2023年9月23日~28日、神戸東ロータリークラブの中井章詞国際奉仕委員長をリーダーとして「ホスピスボランティア ハワイ研修プロジェクトチーム」がホノルルへ派遣された。研修を終え11月14日、ホテルオークラ神戸「松風の間」で例会を兼ねて報告会が開催された。
高齢化が進む日本では終末期医療への関心が高まっている。しかし従事するホスピスボランティアの育成は十分ではない。解決の一助として神戸東ロータリークラブでは、連携をする神戸国際医療交流財団を協力団体としてホスピス先進国アメリカでの実践的研修を企画した。コロナの影響で実行が2年遅れ、その間には同クラブの若手会員で終末期医療に従事し最期まで尽力した関本剛医師の早逝という悲しい出来事があり、その遺志を継ぐべく満を持しての実施となった。
現地では日系の女性たちを支援するウーマンサポートセンター・オブ・ハワイ(WSCH)の全面的協力を得て充実した活動が行われた。中井さんは「多く方々にサポートをいただき実現できました」と報告し、見学・意見交換を行った2カ所の高齢者施設と実習先の「なごみホームズ」の概要を紹介した。
日本のホスピスボランティアをけん引する一人でもある参加メンバーの松井由子さん(神戸つむぎの会代表)は、介護度に合わせてきめ細かく組まれたカリキュラムや入居者が自分で選ぶ食事などを見学して「日本では考えられません。目からウロコが落ちました」。また実習ではアメリカで認められている安楽死を自分の意志で選んだ入居者を目の当たりにして「日本ではどうだろうか?と考える良い機会になりました」と話した。山口妙子さん(同会副代表)は見学で印象的だった暮らし方や楽しみ方の工夫について紹介し、「入居者との接し方について、自分は鏡だと思って相手の気持ちをそのまま受け止めることが大切だと教えていただきました」と話した。
神戸国際医療交流財団の谷村俊之事務局長は「今回の成果を基に今後も活動を続けていきます」と話し連携・協力を呼び掛けた。