1月号
RENEW 夢を描き挑戦しよう 神戸JC2022年度
神戸JCの本年度理事長に就任した小西さんは【RENEW 夢を描き挑戦しよう】を基本方針に据える。
「夢なき者に成功なし」と語る小西理事長の、新しい挑戦への思いをうかがった。
新しい時代への挑戦
―今年のテーマ【RENEW 夢を描き挑戦しよう】に込めた思いとは。
この2年間、新型コロナウィルスという未曽有の危機により、経済は停滞し、神戸のまち全体が止まってしまいました。今は、我々神戸JCが2年のあいだ貯め込んでいたエネルギーを爆発させるタイミングではないかと思っています。アフターコロナといわれるこの時期にふさわしい新しいことに挑戦しよう、または今までの積み重ねを踏まえての新しいことをやろうという思いを込めて【RENEW】をテーマとしました。ウィズコロナの生活にも慣れ、現状に合わせた生活スタイルを送れるようになった中で、では神戸のまちは、アフターコロナの中でどうあるべきかを、3年先、5年先を見据えて考えたいと思います。まちとしてのビジョンを僕らが考えて提言できるぐらいのことをしたい。そのためにはそれぞれに夢を持たなければいけません。神戸のまちでどんな夢を描いているか、そういうことを考えて、この一年挑戦していきたいと思っています。
―やはりアフターコロナが課題ですね。
神戸というまちがコロナで受けた打撃というのは大きなものです。マイクロツーリズム、インバウンドなどの観光業で、いかに発展できるかを考えていた矢先のコロナ流行でしたからね。この点は、ワクチンが広がれば再開できるでしょうし、それまではまず国内需要を高め、インバウンドが再開できたらいっきに走りだせるよう、まちづくりなどを考えていきたいと思います。
インバウンドに関しては、神戸を通り越して姫路に行かれてしまうのではなく(笑)神戸でいかに滞留していただくか。そのためには神戸のまちの魅力の発信がもっと必要です。神戸の魅力って、えもいわれぬおしゃれさ、旧居留地の街並みや、歩いている人たち、ファッションなどの、カルチャー的なものが魅力だと思います。カルチャーというのは、生活の中での「必要最低限のもの」以外のことを指します。アートや車、ファッション。そこで、旧居留地を舞台にアートや車などを展示するイベントを秋に企画しています。神戸市もアートに力を入れていますし、神戸出身のアーティストの方も多いですから、神戸だからこそできるおしゃれなイベントとして、近畿圏からも人が来ていただけるようにと考えています。
青少年育成に大きく貢献したい
―「青少年の未来への夢を描く」もテーマのひとつにあります。
神戸JCでは、小学生を対象にしたものとして防災やスポーツに関わる育成事業に取り組んでいますが、今年はもっと学術的な方面での事業を展開したいと考えています。日本全体の傾向として、海外のマネをして取り入れたものを上手く進化させるのは上手いが、ゼロから何かを作り上げることが苦手であるということがいわれてきました。そこで、主に理系の科学の分野において、子どもたちには身体を使って実験などをしてもらい、ゼロからイチを創り出す科学体験を身近に感じていただけるようなイベントなどの事業を計画しています。またそういった育成事業を運動として広げていくために、青少年育成のサンプルを必要としている大学と連携し、我々が中身を提案して運営は学生たちがやっていけるようにすれば、あとはそれぞれの大学近辺で育成事業が展開できるのではと思います。
―大学との連携は双方にとって良いものになりそうですね。
大学生を対象にした事業として、神戸市では起業、ベンチャー事業の育成に力を入れていますが、我々もぜひお力になりたいと考えます。神戸JCの250名のメンバーの中には自分で会社を興している者も多くいますので、ぜひ彼らの話を聞いていただき、学生の皆さんには「起業へのハードルの低さ」を体感していただきたいと思います。神戸JCには、大きな企業から、小さなベンチャー企業まで、さまざまな会員がいます。
JCというのは上下関係がしっかりとできあがっていて、組織力が働くものです。私自身、そういった古き良きものが好きなのです。先輩方からは、【夢を描き挑戦しよう】というテーマはとても良いと言っていただいています。今は大人しくしているのが正しいという雰囲気がありますが、新しいことをやろう、どんどん動いて挑戦していこうというのがとても良いと。今も経済界で影響力をお持ちの先輩方が多いですから、我々もそこへ食い込んでいって、新しい動きを見ていただきたいです。
―本年度の新しい委員会については。
まず「地域価値創造特別委員会」は、神戸の新しい価値を創造する、先ほども言いました神戸の魅力発信において、神戸の“なんとなくおしゃれな”をいかに定義づけ、発信できるかを考えていきます。「組織ブランディング委員会」は、広報活動のひとつですが、今年はどんどん神戸JCの名前を表に出していこうとしています。そのために、You TubeやTik TokなどのSNSを利用してアピールしていきます。また、今年は理事に女性が4名任命されましたが、これは今までで最多の人数です。前理事長の野々村さんが総活躍社会に力を入れてこられましたが、女性が理事に入ることの良さを感じることは多々あります。お子さんをお持ちの女性が参加しやすい時間帯に会議を行うことや、女性ならではのものの見方は、多様性という面でも大きな刺激になっています。
―小西理事長が神戸JCに入会されたきっかけは。
私自身は、現在は大阪で弁護士をやっているのですが、生まれも育ちも神戸ですし、父が創業しました家業は深江にあります。生まれ育った神戸に恩返しという意味での地域貢献がしたいという思いで、神戸JCに入会しました。弁護士になったのは、大学で入ったゼミの教授がポストコンサルティング出身で、コンサルタント業がおもしろいなと思っていたら、先輩に「弁護士がいちばんコンサル業だよ」と言われたからです(笑)。
―神戸JCは随時、新会員を募集しています。
まだまだ成長したいが、どうしていいかわからないという方は、ぜひ神戸JCに入会いただきたいと思います。一方で我々会員は、JCってかっこいいな、と思っていただけるような組織を構築していかなければなりません。そのためのブランディング活動にしっかり力を入れていきたいと思っています。
一般社団法人神戸青年会議所
2022年度理事長
小西 毅 さん(こにし たけし)
2006年京都大学経済学部経営学科卒業。2009年関西学院大学法科大学院卒業。2009年司法試験合格。2010年弁護士登録 北浜法律事務所・外国法共同事業入所。2015年一般社団法人神戸青年会議所入会。2017年大阪A&M法律事務所にパートナーとして合流。2021年公益社団法人日本青年会議所規則審査会議議長。2022年一般社団法人神戸青年会議所理事長就任