2021年
1月号
1月号
横尾忠則×草刈民代の世界 ―アートとダンスの競演― 「in between」
コロナ禍の2020年、「横尾忠則現代美術館」で9月19日から12月20日まで「横尾忠則の緊急事態宣言」が開催された。感染症対策を十分に取りながら展覧会はできても、来場者に向けたイベントの開催は難しい。「今だからできることがあるのでは」と試行錯誤の末、日本を代表する映画監督・周防正行監修のもと、動画配信作品「横尾忠則×草刈民代の世界 アートとダンスの競演」プロジェクトが実現。11月30日、作品展示室で収録が行われた。
今しかできない、今だからできる方法で表現
11年ぶりに本格的な踊りに取り組むことになった草刈民代さんは「『美術館の中で踊ってもらえないか?』という依頼を頂き、『初めてのことでどうやって踊ったらいいのか?私が踊れるの?』という思いが正直なところでした」と話す。振付を担当するのは、7年にわたりドイツ・レーゲンスブルグ劇場ダンスカンパニーの芸術監督を務めてきた世界的振付家・森優貴さん。22年間拠点を置いていたドイツから昨年帰国して神戸で暮らし、日本で活動を始めているという縁に恵まれた。「森さんが日本に戻っておられるとお聞きし、『一緒にできたらいいかもしれない』と閃きました。早速、直接連絡すると面識もないにもかかわらず快諾いただきました」と競演の経緯を話す。