8月号
クルマ 女子 座談会
女性ならではのイマドキ車選び。
実用性や機能性…実はあんなことにこだわる人も(⁉)
一般的に「クルマの話=男子や男性がすなるもの」と思われがちですが、
坂道の多い阪神間では仕事&家庭、オン&オフに奮闘する女性も多く、
クルマ選びにこだわりを持つのはむしろ女性の方かもしれません。
颯爽と乗りこなす、素敵な女性達による愛車談義に花が咲きました。
ライフスタイルを最適化する車
…今のクルマを選ばれた理由は?
貴田 JAGUAR E-PACEに乗っています。自宅の周り坂道だらけなので車は必需品。また仕事柄、洋服や什器などを運ぶこともあるので、ずっとVOLVO V70のワゴンを乗っていました。ジャガーとの出会いは正規ディーラーのアンバサダーに就任したことから。
若い頃、ジャガーといえば、素敵な大人が乗る高級車というイメージがあり、自分とは縁遠い気がしていましたが、ブリテッシュレーシンググリーンのジャガーXEに一年間乗らせていただき、素晴らしさを実感。ちょうど買い換えを考えていて、次はSUVがいいかなぁ〜と思っていたタイミングに、ジャガーから初のコンパクトSUV通称ベビージャガーが発売されたので、すぐに見に行き、ショールームに展示されていたのがこのボラスコグレー。この色に一目惚れして即決しました。
岸上 私がBMW X2を選んだのは、コレがほしい!という積極的な意思ではなく、消去法からなんです(笑)。主人を中心にレクサスのハイブリッド車を活用していたのですが、私自身、仕事で車が必要なことも多く、2台めの車探しを始めました。ところが、そのタイミングに引っ越ししたマンションで、うちに割り当てられた駐車場が狭く、片側が壁面と判明。何度もハンドルを切り返す必要が生じるので、小さめの車が第一条件となりました。決めた理由は、最小回転半径5・1mで小回り性能が抜群だったから。5・8mや5・6mという他社ブランドのデモカーでも車庫入れ体験をしましたが、5・1mは運転しやすさが格段に違いました。しかもBMWならば、エントランスの坂道を何も考えずにグォンと一気に上がってくれるのが快適で、毎日すごく助けられています。
乾 私はメルセデス・ベンツゲレンデヴァーゲンです。車のエンジン音が好きなので、ずっと2ドアのスポーツカーに乗っていたものの、両親が歳をとり、2ドアは乗りにくいからセダンにチェンジ。その後、お花を挿したバケツごと積める車が必要となり、バケツを持参してクルマ屋さんをまわって(笑)、ラゲッジスペースの室内高が一番高いゲレンデを選びました。ただこの車は原始的なぐらい重厚で、今どきの車両と違ってドアはバァンと力一杯押さないと閉まらない。ハンドルも重いし、ハンドルの切れが悪く小回りがきかない。それまで楽に運転していたので慣れるまでは大変でしたが、今はそのクセの強さがすごく好きですね。クセのある女性に男性が虜になっていくような感じです(笑)。
岡 私は乾さんと同じメルセデス・ベンツゲレンデヴァーゲンですが、確かにハンドルが重く、最初の頃は苦労しました(笑)。うちは私専用にゲレンデを購入しました。決めたのは主人です。こんな大きな車、運転できないのでは…という不安はあったものの、外装のテノライトグレー×内装の淡いグレーというコンビネーションがいいなと思って。テノライトグレーはもう生産されていない珍しい色だそうです。今はすっかり重厚さにも慣れ、常に時間に追われ、荷物をバンと放り込んで、ドアをバンと閉める、私の性格にも最適(笑)。着座ポイントが高く運転しやすいですし、3人の子ども達と出掛ける際、自転車3台、ベビーカー、テントやシートなど大量の荷物を余裕で積めることも気に入っています。また仕事でお客様のご自宅に出張エステに伺うとき、ベッドやスチームなどの機材をすべて搭載していけるので、選んで良かったと思っています。
重厚感あるボディが魅力
…輸入車の魅力って何でしょう?
貴田 やっぱり鉄板の厚さと安全性かな。国産の高級車のほうが内装など至れり尽くせりで楽だろうなぁとは思いますが、もう少し歳をとってからでも良いかなと(笑)。
岸上 国産や輸入車だからというよりも自分が快適と思えるかが大事。ステッチやパネルとか、ひとつひとつのデザインへの些細なこだわりが自分の「好き」と合っていたら嬉しいです。
乾 私はやっぱりエンジン音ですね。
一同 エンジン音!(爆笑)
乾 それと、ドアを閉めたときの感覚が違う。
貴田 程よい重厚感ね。
岡 金庫の扉のようなあのドアに指を挟んでしまったら…と想像するだけでも恐ろしいけれど、それが逆に守られているという安心感にもつながりますよね。
時代を映すクルマたち
…若い頃どんな車に乗っていましたか。
貴田 私自身も友達も18歳になったらすぐ免許を取ってあの車に乗りたい!という気持ちを持っていました。学生時代の憧れの外車は、BMW・マルニ(02)。角ばったデザインがオシャレだったし、MINIクーパーFIATパンダなども人気でした。20代はバブル世代だったこともあり流行りの車に敏感でした。
乾 懐かしいです。
貴田 芦屋から苦楽園辺りを走っていると、今はポルシェのカイエン、今はマセラティ、とすれ違う車で最近の流行りの車がわかる(笑)。
乾 モンテメールやいかりスーパーの駐車場には、その時代の人気のクルマがほぼ揃っていましたね。
岸上 私も免許を取ってすぐにお気に入りの車を買いました。オペルのアストラワゴンから始まり、VOLVO V70に乗り換えて、MINIのオープンカーなど、色やデザインで遊びながら選んでいたのに、今は最小回転半径が決定条件に(笑)。でも乗ってみて生活面で小回りが利く車があることは便利だなと気づきました。気軽に出ていく機会が増えましたね。
貴田 今は若い人の車離れが起きていて、昔のように車への憧れが薄れてしまっているのが残念ですね。
岡 私も大阪の都心に住んでいたときはマイカー不要派でしたが、結婚して阪神間に住むようになり、車は必需品に。子供がいないときにはBMW335iクーペやカブリオレ、2ドア&2シートに乗っていました。
乾 学生のときはレンジローバー、結婚して最初に乗ったのは2ドアスポーツカーのBMW。子どもが生まれてからはずっとベンツでしたが、やっぱり2ドアがいいとポルシェ911に乗りかえました。
貴田 私も一時期、スポーツカーに憧れてポルシェに乗っていたけど、後部座席に両親を乗せると「狭い、お尻が痛い」と怒られました(笑)。
乾 確かに乗りにくいですね。私も4ドアのマセラティギブリに変えたのですが、甲高いエンジン音が好みと違うし、トランクも大きいけれど、お花のバケツは乗せにくいし、スポーツカーで生けこみ先に伺うのも…と思ってゲレンデに落ち着きました。エンジン音はポルシェが一番好き。あとはマセラティの寒い日の爆音(笑)。今のゲレンデのディーゼルのお腹に響くような音も心地いいですね。
貴田 私も初めてディーゼルにしてみたけれど、燃費がいい。
乾 持ちが違いますよね。時代を逆行していたんだな、と思います(笑)。
私らしさ全開のBGM
…運転中はどんな音楽を聴きますか。
岡 子どもと一緒のときは子どもに合わせた音楽や、英語のCDを聞かせます。勉強を見てあげる時間があまりないので、せめて送り迎えのときだけでも…と自己満足かもしれませんが(笑)。一人のときはTRFや大黒摩季。朝、仕事に行く前に音量を目いっぱいあげてテンションをあげていきます(笑)。
貴田 わかる!出張で関空に向かう時は好きな曲でテンションアップ。その時の気分で洋楽、邦楽と聴きわけています。しっとり気分に浸りたいときはノラ・ジョーンズやバックストリート・ボーイズ、マルーン5など。歌いたい時は松田聖子や今井美樹。
乾 朝の5時、サザンを聞きながら花市場まで仕入れにいきます。Bluetoothに接続して、Spotifyを再生し、YaYaを歌ってご機嫌です(笑)。
岸上 娘と乗るときは、共有しているアイフォンの音楽がBGM。知らない新しい曲でも聴いてみると意外と楽しいですね。一人のときは、クリアな空間を演出したいから、瞑想できそうなくらい静かな曲が多いです。水滴がピョーンと落ちる音など、528H系のインスト曲。旋律のいい音を聴きながら高速を走ったり、橋を渡ったりするのが好きです。
岡 私は岸上さんが好きな癒し系の曲をずっとサロンで流していることもあり、その反動で車内では激しい大黒摩季を大音量でかけることで、気持ちを調整しています(笑)。
貴田 車は自分にとって一番、快適な空間ですよね。夏も冬も気持ちいい温度を保てるし、極端な話、泣いてもいいし、叫んでもいい。車という個室だからできることがたくさんあって、だからそこで過ごす時間も含めて愛着が深まっていくんでしょうね。
未来に向けて思うこと
…今後、乗りたい車は?
貴田 今はSUVが流行っているけれど、また低いクルマが流行ったら乗り換えるかも。
岡 子育てが落ち着いて自分のためだけに乗っていいのなら、車高の低いスポーツカーに乗ってみたいです。
乾 車高が高い車は、エリザベス女王のように足置き台がないと上がれなくなる心配が…(笑)。
岸上 世代で変わりますよね。父達の世代は、安全面や管理面を理由に車を手放すかどうかがリアルな問題になっていますが、実は体力的に移動手段としての車が一番必要な世代でもあるんです。私自身、運転に注意を払う体力も気力も残っていないほど仕事で疲れたときは、寝ていても進んでくれるような自動運転車がほしいです。人生100年時代、命と快適さを守る車に乗りたいと切に思います。
乾 将来はエンジン音が聴ける車も限定されるかも(笑)。いくつになっても、お気に入りの車に乗れる体力はキープしておきたいですよね。
貴田 働く女性は仕事はもちろん、その時々のライフスタイルに合う車を選んでいますよね。子どもたちが大きくなると次は両親のことも考えないといけないし、ある意味、男性よりも女性の方がオンのみならずオフも含めた暮らしをより快適にできることを基準に車を選んでいる。時代や自分、周りの環境に合わせて、賢くスマートに車を活用することが人生の豊かさを彩っているように感じます。
4月にオープンした芦屋の「LiSA LiSA SHOP」にて座談会を開催
「LiSA LiSA」 の貴田さんの呼びかけで集まった、車好きの皆さん
私の愛車はこれ!
「色に一目ぼれしたベビーSUV」
ジャガー E-PACE(ボラスコグレー)
(株)LiSA LiSA 代表取締役 貴田 加野さん
自社カタログ通信販売が絶大な人気を誇るファッションブランド「LiSA LiSA」。芦屋発の独自のセンスがファッション上級者の女性から支持
私の愛車はこれ!
「クセの強さがたまりません」
メルセデス・ベンツ ゲレンデヴァーゲン(ワインレッド)
Bijoux代表 乾 衣里さん
フレッシュフラワーとテーブルコーディネートのお稽古サロンを主宰。英国&フレンチスタイルを織り交ぜた華やかなアレンジが人気
私の愛車はこれ!
「駐車場問題を解決した優秀カー」
BMW X2(ブラック)
(株)イディアルデコ プロデューサー 岸上 奈渚子さん
ブライダル事業を柱にドレスアトリエ・フラワーショップの運営、MAISON DE PARTAGEをはじめとした様々なコンセプトの飲食店をプロデュース
私の愛車はこれ!
「テンションを上げる自分空間」
メルセデス・ベンツ ゲレンデヴァーゲン(テノライトグレー)
Joli Beaute代表 岡 未来さん
美にこだわりを持つ女性から絶大な信頼を集める、苦楽園のエステティックサロンオーナー。9月、芦屋に2号店をOPEN