2012年
6月号
6月号
関西の地球人
トルコ、アメリカで経済、ドイツ、日本で哲学を学ぶ
トルガさんが研究するのは「哲学」。今年、京都大学大学院博士課程の哲学専攻に入学した。
生まれ故郷は、エーゲ海に面する都市・イズミルに近い町。高校卒業後は、経済を学ぶためにアンカラにある大学に進んだ。その後、アメリカのカリフォルニア大学バークレー校に留学、そこで、哲学に関心を持ち始めた。より深く学びたくなり、哲学の名門校である、ドイツ・フライブルグ大学哲学科に進学して修士をおえ、西洋哲学以外に「アジア哲学」にも興味を持ち、日本に来た。
トルコ語はもちろん、英語、ドイツ語、スペイン語を操るトルガさん、日本語を学びはじめたのはまだ一年弱といいながら、とても上手に日本語を話す。語学修得には、コツがあるらしい。
さて「人間とは何か」「生きるとはなにか」を追究する学問「哲学」。哲学を表す古代ギリシャ語の「philosophia」は、愛情(philo)と知恵(sophia)という言葉が組み合わさっている。「西洋哲学は、そこに“有る”ものについてのみ考えるが、東洋哲学、特に日本では“無”についても考える、禅の考えがあるのでしょうか。そこが興味深いです」と、トルガさん。日本食も、特に苦手なものはないとか。
Tolga Insel
トルガ・インセルさん
(トルコ出身)