6月号
地域の皆さんの健康維持と病気予防のために
兵庫医科大学 健康医学クリニック院長 山本 徹也 さん
4月1日に開設された「兵庫医科大学 健康医学クリニック」は、
地域住民をはじめ多くの人たちの健康維持と病気予防に貢献している。
兵庫医科大学病院は開設以来40年以上にわたり、最新の設備と機器を備え、阪神間の基幹病院として高度な医療を提供してきました。ところが、近年増加の一途をたどる生活習慣病に対して、早期発見と予防の役割を担う健診に関しては、従来の施設では手狭になり十分なサービスが提供できない状況になっていました。そこで、1日最大50名程度の受け入れが可能な新クリニック開設に至りました。
皆さん、健診は50歳を過ぎた頃から受けようと思われるようですが、生活習慣が悪くなりがちなのは最も忙しく働いている30代から40代後半の頃です。この時期から予防を心がけることで生活習慣の改善が期待できます。当クリニックでは一日3部制で土曜日・日曜日も健診を実施していますし、朝7時半からの受診も可能です。働きざかりの忙しい方にも利用いただきやすくなりました。
健診には「基本コース」と「オプションコース」があります。基本コースは、血液・尿検査、胃カメラ、腹部超音波検査、胸部レントゲン、心電図など一般的な検査です。この基本コースに、循環器ドック、脳ドック、がん検診、PET検査などをオプションとして付け加えることができます。もちろん、オプション健診のみを受けることも可能です。レディースドックは、それに乳がん、子宮がん、骨密度検査が加わります。また、乳がん、子宮がんなど女性特有のがんは若い方にも増えています。水曜日にレディースデイを設け、医師をはじめ出来る限り女性スタッフで対応していますので、早目に健診を受けられることをお勧めします。
当クリニックでは私を含めた専属医師のほか、内視鏡、放射線、超音波などは大学病院の専門医及び検査技師が担当し、看護師は主に大学病院での経験者が担当するなど、十分な体制を整えています。万が一、何らかの疾患が見つかった場合でも、ほぼ全分野で兵庫医科大学病院での治療が可能です。
皆さんが当クリニックへお越しいただくだけでなく、こちらからも医療をテーマにした講演にどんどん出向き、地域の皆さんの健康維持と病気予防に貢献しようと考えています。
山本 徹也(やまもと てつや)
健康医学クリニック院長
1947年奈良県生まれ。1973年3月に奈良県立医科大学を卒業後、4月から同大学の付属病院で小児科研修医、1974年4月より兵庫医科大学病院 第三内科研修医、1975年10月 内科学第3助手として勤務。その後、総合内科 内分泌・代謝科 診療部長、内科部門長、兵庫医科大学副学長などを歴任。2015年4月より、健康医学クリニック院長を務める