2023年
1月号
1月号
獅子舞は南京町の伝統文化 これからも 後進に伝えていきたい
昭和62年に南京町春節祭がスタートしましたが、今年で35回目になります。私が小学校の頃は、店舗の上層階に住んでいました。そのため春節祭では通りを見下ろすと、獅子舞の勇壮な舞を目の当たりにして、とても憧れたのを覚えています。幼少の頃には、太陽や月の模型をくくり付けた棒をもって春節祭に参加できたことがとても嬉しかったです。そして年齢を重ねるごとに、先輩方に獅子舞や龍舞を指導いただき、複雑な動きや学んでいきます。
ご存知のように龍は中国の皇帝を指します。そのため龍舞は皇帝の御前で披露するための演舞と言われています。獅子舞は一般のお宅を訪れ、福を授けるため大衆の演舞という違いがあります。とくに獅子舞の動きは複雑で習得するには多くの時間が費やされます。2023南京町春節祭では、紹興酒を飲んで酔っ払う獅子を披露します。中国では獅子は警戒心が強いと信じられており、紹興酒を飲む前に何度も飲もうか、やめようかと思案する様子をコミカルに演じています。目、耳、口、尻尾など細かな動き、そして紹興酒を飲んで千鳥足になる足運びなどぜひご覧頂きたいです。獅子に噛まれると、この1年幸せが訪れると言われていますが、今年は残念ながらコロナで実施できないことが残念なのですが。
現在、南京町龍獅団のメンバーは10名ほど。仕事を終えて南京町広場に集まり練習に励んでいます。中には堺市から駆けつけるメンバーもおり、練習位開始が午後10時を回ることもあります。時代の変化とともにメンバーも減少し、継続は容易なことではございませんが、南京町龍獅団は、先輩方が築いてきた南京町の伝統文化でもあります。これからも後進に伝えていきたいと思います。