2013年
1月号
1月号
関西の地球人
日本のマネジメントスタイルを研究
北アフリカの北西部、モロッコ王国出身。日本の経営マネジメントに興味を持ち、2009年来日、大阪大学大学院経営専攻に留学。「日本のサプライヤー(供給する側)とカスタマー(消費する側)の関係」を研究している。「日本の会社は、人間に投資するというところ」が魅力だという。「日本の大きな企業では、最短でも約3ヵ月間は研修期間があり、はじめはいろいろな部署で経験を積むところが多い。海外ではそんなに長い研修はなく、大学で何を勉強したかが重視され、就職後はすぐに専門の部門で働くことになる」という違いがあるという。「日本の企業では、個人ではなく、チームで働くことが多く、早く帰りたくても遅くまで働くのも、チームワークの一環。働く人は本当に重要で、日本は人を大切にしている」と、最近ではそうでもない企業も耳にするが、個人主義の海外に比べ、働く環境は整っているのだろうか。 小さい頃は、テレビで日本のアニメが放送され、「日本は夢だった」。夫は日本で知り合ったトルコ人で、同じイスラム教徒のため両親は安心されたとか。モロッコの公用語はアラビア語、ベルベル語。フダさんは他にフランス語、英語、そして日本語を話すが、夫とはトルコ語中心で会話。ただ、日本語の「ぎりぎり」「微妙」というような、その言語でしか伝わらないニュアンスの言葉もあるので、夫婦間には多言語が飛び交う。