2025年
11月号
11月号
ビフテキのカワムラで〝本物〟の神戸ビーフを心ゆくまで
ビフテキのカワムラ西宮店
陽だまりのようなエントランスから、優雅ならせん階段を登り店内へ。大きな窓と煉瓦の壁、開放感と落ち着きを兼ね備えた店内はゆったりとしたプランニング。カワムラで唯一、4名の小さなテーブル席があり、小家族やデートにも。2室ある個室は白い石壁で明るい雰囲気。
西宮はもちろん、隣接する芦屋や宝塚などのほか、目の前の国道171号で結ばれる豊中や箕面など北大阪エリアからの来客も多いとか。郊外店ゆえファミリー利用が中心で、お子様向けサービスにも心を砕く。
オープンから約40年、親子三代の常連さんも多い。昼は近隣のマダムやビジネスマンの普段使いで、夜は特別な日のお食事や家族団らんのディナーで賑わうが、いつ来ても変わらぬ珠玉の味で、舌の肥えた阪神間のグルメたちを唸らせている。
神戸ビーフのプロフェッショナル カワムラがお届けする神戸ビーフ講座⑲
神戸と牛肉缶詰
明治11年にみかん缶詰を製造していた横浜の中川嘉兵衛に技法を学んだ元三田藩士の鈴木清は、翌年地元に戻って兵庫県令の森岡昌純に缶詰業の創業を相談したところ、神戸ならみかんより牛肉の方が良いのではないかと提案された上、資金の融通まで受けることになり、県庁内で試作を重ねた後に下山手通6丁目に鈴木見勢諸缶詰売捌所を開設、「輪違い印」牛肉缶詰を製造発売しました。
欧米では生肉を缶に詰めていましたが、これを工夫しすき焼風に調理して缶詰にした「輪違い印」は全国で販売されるとまたたく間に大ヒット。さらに博覧会で数々の賞を受賞し、軍隊への納入や海外法人向けの輸出もおこなわれ、神戸ビーフのPRにも貢献しました。















