1月号
さらなる地域へのお役立ち 高齢者の住まい選びをサポートする|兵庫老人ホーム介護施設の紹介センター「円か(まどか)」開設
2021年、65周年を迎えた兵庫ヤクルト販売㈱。
新たに開設した、兵庫老人ホーム介護施設の紹介センター「円か(まどか)」が提供するサービスとは?
事業を展開する㈱ライフパートナー社長・阿部恭大さんにお聞きした。
―65周年、おめでとうございます。
ありがとうございます。地域の皆さま、その他多くの方々に支えられ、お陰様で65周年を迎えることができました。「担当する地域から病気にかかる人を一人も出さないことを願い、地域の健康づくりに全力を尽くす」という想いで宅配事業を中心にこれまで健康へのお役立ちを進めてまいりました。コロナ禍のような不測な事態の中でも、今の時期だからこそお客さまにヤクルトをお届けして健康になっていただきたい、そう願って「ヤクルトレディ」が真摯に仕事に向き合ってくれたことに感謝しています。
―ヤクルトレディが担ってきた役割は大きいのですね。
ヤクルトレディがご自宅へ訪問させていただく際、お客さまから健康面での不安や生活面でのお困りごとをよくお聞きします。健康に過ごしていただくために様々な方面からお役立ちできる活動や取り組みが何かないかこれまで試行錯誤してきました。例えば、「認知症サポーター養成講座」をヤクルトレディが受講し、認知症の方やそのご家族を温かく見守り、正しく理解していこうと努めています。他にも高齢者の見守りサービスも実施してきましたが、一年に数回はお一人で倒れておられるお客さまの第一発見者になるケースもあり、残念ながらお亡くなりになる方もおられます。
―そんな現状を見て「円か」を開設されたのですね。
介護付きの高齢者向けの住まい、特別養護老人ホームなどに入居を希望されても、その形態や入居条件、サービス内容が多様化し、高齢者ご自身やそのご家族で最適な場所を見つけることが困難になってきています。そこで住まい選びをサポートしようと、兵庫ヤクルトグループ運営会社である株式会社ライフパートナーで兵庫老人ホーム介護施設紹介センター「円か」を開設し、2020年12月から準備を進め、21年6月から本格始動しました。すると、ヤクルトレディから「以前から相談を受けることがあったので、自信をもって『円か』をご紹介できるようになりよかった」という声が。お客さまとヤクルトレディとの間に築かれた関係性の深さを再認識しました。
―コロナ禍真っ只中での立ち上げだったのですね。
65周年の新社屋プロジェクトも進み、未来に向かおうという機運が高まっている中のコロナ禍。人が集まることは自粛しなくてはならず、弊社が大切にしている工場見学会や健康セミナー、各営業所でのイベントなど、地域の皆さまとふれあえる機会が激減しました。社会全体が萎縮の雰囲気の中、それでも会社として何か新しくお役立ちできることはないかと考え、非常にリスキーな時期だとは分かっていましたが、「今を逃してはいけない」と決断しました。
―「円か」はどういう事業ですか。
⽼⼈ホームをお探しの高齢者の方々と高齢者施設を繋げる、老人ホーム紹介事業です。お電話・WEBからご相談いただければ⼊居希望者やそのご家族のところまで、相談員が直接ご要望をお伺いし、お客様に合った⽼⼈ホームをご紹介します。施設のエリアや予算、入居時期だけでなく、⼊居希望者の現在の介護状況、健康状態等も細かくヒアリングします。医療状況にも最⼤限配慮し、⽼⼈ホームの選定を⾏ったうえで施設の⾒学にも、相談員が必ず同⾏いたします。相談から⼊居決定まで⼊居される高齢者・ご家族の方からお⾦を一切いただくことはありません。
⼊居が決定した紹介施設から紹介料をいただいているため無料でご相談させていただくことが可能となりました。今までの地域との繋がりを生かして更に地域に貢献・還元できる機会と捉えて、ご利用者様、ご家族様、施設様を三位一体で包み込み理想的なご老人ホーム、介護施設探しのお手伝いをさせていただくサービスです。
また、ご入居後のアフターフォローも責任をもって行いますので、ご入居後のお困りごとについてもお気軽にご相談いただき、社内外の専門スタッフと相互に協力しご利者様をサポートいたします。
―対象は兵庫ヤクルト販売担当エリアですか。
兵庫ヤクルトは神戸市内西部を中心に、明石市、加古川市、三木市、西脇市ほか、播磨町、稲美町など人口約160万人のエリアを担当していますが、「円か」がご案内する施設は兵庫県内全域まで広げています。ご入居を希望されるお客様からのご相談は、兵庫県を中心に全国から受け付けています。ご相談を受けるのは高齢者ご本人からはもちろん、遠方にお住いのご家族、また他の地域から移り住みたいというというケースもあります。今後はホームページ等を順次充実させ、ご相談も広く受け付けていきます。
―65年間かけて築いてきた信頼関係があるからできることですね。
兵庫ヤクルトは、高齢者施設や病院、社会福祉協議会などと長年お付き合いさせていただいてきましたので、この事業を始めるにあたりたくさんのご縁を感じ、点と点が線でつながるということを何度も体感しました。日頃お世話になっている地域の方々への感謝の気持ちがより一層強くなりました。
―本格始動から約半年が過ぎましたが、手応えは。
十数件が成約に至り、非常に多くの嬉しいお声があるのだと実感しています。高齢の方がお一人だと十分に正しい情報を得られないまま施設選びをしてしまい、入居してみたらイメージと違ったというケースも多いです。何度も住むところを変えるとなれば心や体に大変なストレスがかかります。有難いことに、お客さまのご入居に立ち会った相談員が、「あなたに探してもらってよかった」というお声をいただくことができました。「お役に立ててよかった」と嬉しく思っています。
―今後も地域に役立つ事業展開を考えておられるのですか。
ヤクルトらしさであるヘルスケアを基本に、近い将来、さまざまな事業やサービスを展開できたらと考えています。
具現化できるかは未知数ですが、ヤクルトの強みを活かしつつ地域の方々にさらにお役立ちできることを生み出していきたいです。
兵庫ヤクルト販売株式会社 常務取締役
株式会社ライフパートナー社長
阿部 恭大 さん
(あべ やすひろ)
1990年生まれ。神戸市出身。甲南大学マネジメント創造学部卒業。
慶應義塾大学大学院 経営管理研究科修了(MBA)
■株式会社ライフパートナー
神戸市西区玉津町高津橋137-1
兵庫ヤクルト販売株式会社
TEL.0120-21-8960
https://hyogo-lifepartner.co.jp/