2020年
3月号
3月号
GLION MUSEUM 名車との出会い vol.1
世界ラリー界の頂点を極めた名車
─アルピーヌA110 スペインFASAルノー(1968年式)
1963年にデビューし改良を重ね1977年まで製造された。60年代後半から70年代前半のラリーシーンで活躍し、ラリー・モンテカルロの雪と氷のスペシャルステージを疾走するアルピーヌA110はポルシェ911と優勝争いを繰り広げた。RRによるトラクションの良さとバランス良く軽量化された車体はアルプスのチュリニ峠を味方に付けて73年のラリー・モンテカルロで歴史に残る激走の末に1位から3位までを独占、同年WRC選手権製造者部門タイトルを制覇し世界ラリー界の頂点を極めた名車である。流麗なクーペボディ、ナイトステージ用のフォグライトが走りを予感させ、ウェーバーの吸気音が背中で響きワインディングに誘う。