2019年
11月号
11月号
小さないのちのドア1周年記念公演 いのち輝く社会の実現へ
思いがけない妊娠や育児困難で育てることができない人々の相談を、24時間365日受け付ける一般社団法人「小さないのちのドア」が2018年9月の設立から1周年を迎えた。去る10月5日、神戸市産業振興センターで1周年記念公演が開催され、会場は満席となった。
「これまでの相談件数は1350件、51人の女性や妊婦さんが直接相談に来てくださいました。生命にかかわる緊急性の高い相談も多く、未受診妊産婦31人全員の命を守ることができました。中には所持金が100円という妊婦も」と永原郁子代表理事。相談者が「小さないのちのドア」をたたく背景には、DVや虐待、経済的困窮、孤立、精神疾患など、相談者自身だけでは解決できない問題を抱えるケースがある。孤立した中で育児を行い、産後のうつによる相談も多数寄せられた。
また、NHK教育テレビ「ゆかいなコンサート」で歌のお姉さんを務める森祐理さんのチャリテイーコンサートが行われ、優しい歌声で来場者の心を癒した。さらに、深夜の繁華街のパトロールを行い、若者たちの非行防止と更生に取り組む「夜回り先生」こと、水谷修さんの記念講演が行われ、これまでの活動や社会の問題点などについて語った。
今後、「小さないのちのドア」では、妊婦の生活支援を行うマタニティーホームを建設する計画を進めている。
一般社団法人 小さないのちのドア
神戸市北区ひよどり台2-30-6 TEL.078-743-2405