11月号
楽しさ365日! 「神戸阪急」はじまっています!
神戸阪急店長 松下 秀司さん
三宮で親しまれてきたそごう神戸店が、10月から「神戸阪急」としてオープン。松下秀司店長にお話をうかがいました。
「フェスティバル 365」をテーマに
―そごうが阪急になり、どのような点が変わったのでしょうか。
今回、神戸阪急の誕生にあたっては、約2年前から社内にプロジェクトチームを作り「神戸阪急とは何か」を話し合ってきました。阪急阪神百貨店全体のキーワードは『楽しさNo.1百貨店』です。その中でそれぞれの店舗がどう表現するかを考える中で、神戸阪急では様々な年齢層のスタッフでチームを作って、売り場スタッフや仲間たちにリサーチを行い、神戸にお住まいの方々のライフスタイルや神戸気質をもう一度再検討しました。結果として、神戸では『フェスティバル 365』をお店のテーマといたしました。
関西の方には、阪急というブランドイメージがそれぞれにおありだと思います。今回、神戸でそごうから阪急に屋号が変わったことで、グループとしてはドミナント戦略の強化に取り組みます。東は高槻から西は神戸において、ブランドイメージをしっかり根付かせようというものです。といっても阪急は梅田に本店があって、ここが拠点となって発信するものは多いですが、西宮、宝塚、川西など、それぞれのエリアに地域性や、お住まいの方の個性がありますから、阪急うめだ本店のミニマム版を作ってもまったく意味がありません。新しく誕生した神戸阪急でも、神戸エリアに根ざしたブランドとして地元の方に使っていただけるものを目指したいと思います。
―神戸らしさを追求されたのですね。
神戸らしさ、と一言で言っても、今は多様化の時代ですから、それぞれのとらえ方があって当たり前です。昔は“神戸エレガンス”と言って、例えばトリコロールカラーをお好みの女性が多いとか、ボーダーや白のパンツは東京より神戸の方が圧倒的に人気である、といった傾向はありました。でも今は個人によって価値観が違いますから、そうは言っても私の好みは違うわ、と言う人もいて、みなさまそれぞれ自分のスタイルをきちんとお持ちでいらっしゃいます。海辺にお住まいの方と山がお好きな方でも違います。それを最大公約数として何か作るのではなく、小さな単位でいろいろなものを散りばめていきたい。それぞれの人たちの神戸らしさを、いろいろな表現として、あるいはそういった商品をご用意する、いろいろなお店を揃えるといったことで提案していきたいと考えています。
―具体的にどのようなリニューアルが行われたのでしょうか。
まずは館内でも一番の人気フロアである食品フロアを大々的にリニューアルしました。一年前から段階的にリニューアルを進め、完成は11月下旬の予定です。中でも洋菓子ブランドは神戸発が多く、旧そごう神戸店に一号店、二号店を構えていて今は全国的なブランドになられたお店もたくさんあります。そういった地元のお店はもちろん、梅田の本店で人気のお店もお目見えし、中でも話題の『ハッピーターンズ』や、『足立音衛門』など老舗和菓子店とコラボレーションしてブランド開発を行った人気店が、梅田以外では神戸で初めてオープンするのも話題です。神戸限定商品も多数ありますよ。
食品フロアだけでなく、ファッション、雑貨においても、神戸阪急限定カラーのネクタイやコンフォートシューズが登場するなど、各フロアでさまざまなご提案を行っています。
ジャズ、パンのイベントなど楽しい催事も多数
―毎日、楽しいことが待っていそうな神戸阪急ですね。
今回、以前より広くなった催場で、さまざまなフェアが企画されています。
11月6日~12日は、ジャズの催事『JAZZ FUN TIME in 神戸阪急』が開催されます。ジャズは、神戸らしさのキーワードには必ず登場し、ジャズを愛する神戸の方もたくさんおられます。今回の催しでは、催場でジャズライブはもちろん、中古レコード・CDの販売、いい音楽を聴くための最新オーディオシステムのご紹介、版画の展示販売などを企画。ジャズカフェを特設し、音楽とおいしいお料理を召し上がっていただくスペースを設けるほか、館内の婦人服飾、紳士洋品フロアではジャズをより楽しむためのファッションをご提案するなど、ジャズと衣食住をからめた楽しい企画となっています。同時に、そごう時代から人気のパンの催事『パンフェスタ』も開催され、地元の人気店が多数出品するほか、京阪神の人気店も出店します。
12月19日~25日は、クリスマスに合わせて『わたせせいぞう展』が開催されます。神戸出身の人気画家・わたせせいぞうさんの画業45周年と、神戸阪急誕生を記念した特別展となっており、わたせさんが故郷“神戸”の街を描いた作品などを一堂に展示します。また、10月に開催された「神戸阪急フランスフェア2019」に続き、来春には梅田の本店で人気を博す「英国フェア」も開催予定です。
―楽しさが尽きませんね。三宮の街がより楽しくなりそうです。
松下 秀司(まつした しゅうじ)
1957年生まれ。1980年広島修道大学卒業。1980年、株式会社そごう入社(神戸店配属)。2010年、株式会社そごう・西武 商品部商品開発部部長。2013年、同社執行役員神戸店長。2017年、株式会社エイチ・ツー・オー アセットマネジメント 常務執行役員神戸店長。2019年10月より、株式会社阪急阪神百貨店 執行役員神戸阪急店長に就任