2019年
6月号
6月号
甲南学園 100周年|平生釟三郎の建学の精神を胸に
甲南学園創立100周年を迎える
大正8年(1919)、平生釟三郎によって創立された甲南学園。これまでに学園で学んだ卒業生は現在12万名を超える。4月21日、神戸ポートピアホテルで甲南学園創立100周年記念式典が行われた。まずは甲南学園の卒業生で、人間国宝でもある能楽囃子方大倉流小鼓方十六世宗家・大倉源次郎さんの小鼓で、能「石橋」が披露された。式辞では𠮷沢英成理事長が、「現代のデジタル文明を豊かにするのは、フェイス・トゥー・フェイスの関係。対人性で抜群の能力を発揮する甲南の卒業生が、デジタルとアナログをつなぐクオリティーリーダーとして期待されている」と述べた。その後、甲南学園100年の歩みが映像で流された。大正8年に甲南中学校、その後、7年制甲南高等学校がそれぞれ創設され、現在の甲南大学へと変遷を遂げていく様子が紹介された。式典の締めくくりは、グリークラブOBと共に参加者全員で甲南学園歌の斉唱を行った。
祝賀会では、甲南学園の卒業生でニューヨークを拠点に活躍するジャズ・トランペット奏者の黒田卓也さんらがオープニングJAZZセッションを披露し、会場を盛り上げた。この日は、多数のOB・OGが訪れ、久々の再会を喜び合った。
数々の言葉を残した平生釟三郎。「凡テ 人ハ 皆 天才デアル」という言葉がある。これは、教育は各人の天賦の才を引き出すことが使命であるという甲南学園の建学の精神でもある。幅広い分野で活躍する卒業生の原点にもなっている。