5月号
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学園都市を語る 子育てファミリーとシニア層が共に築くコミュニティー
昭和60年(1985)3月、学園都市は街びらきを行った。震災の影響を受けながらもほぼ予定通りの街づくりが進み、5大学1高専をもつ学びのエリアとして、約2万人が暮らす充実した住環境と憩いの場を備えた街並みが完成した。
「街びらきの2年後には連合自治会が発足し、新たに誕生した街ですから、子どもたちの思い出づくりができないかと考え、88年に留学生会館の学生たちの協力を得て、国際色豊かな納涼盆踊り大会を開催したそうです」
この街に親しんでもらい、将来帰ってきたいと思える街にしたいと、学生や地域住民の協力で夜店なども出して、毎年、夏祭りとして続けている。お陰さまで、街びらき当時の子どもたちが大人になり結婚して子どもをもつ世代になると、子育てと教育環境に恵まれ、インフラが整った学園都市に戻って来るケースや、賃貸住宅で暮らしていたが、将来に向けこの街で腰を据えて子育てしたいと、マイホームを買うというケースもあり、若い世代と子どもが多い活気ある街になった。そこで、子育て世代の学校活動と連携して、防犯パトロールや美化活動・地域活動に取り組んでいる。
2014年には「街びらき30年」を迎えた。神戸を訪れていた海外の防災担当者を招いての避難訓練、夏祭りでの30年の歩み展示、この街出身で現在活躍する人を招いての秋の文化祭など、30周年にまつわるイベントを開催した。
「今後はシニア世代がコミュニティーづくりにどんどん参加して、リーダーとしてやりがいをもって活動できるシステムづくりの必要があると考えています。学園都市は地下鉄の駅を中心として、徒歩で15分から20分程度内に生活圏があり、緑地帯や歩道が整備され、1時間もあれば街中を回れるコンパクトシティーです」
この環境を守り、シニアが安心して暮らせる閑静で落ち着きがある街づくり、なおかつ駅前やユニバードーム周辺には若者も集う場所もある、活気にあふれた街づくりに努めている。
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学園西町連合自治会会長 辻 辰幸さん
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学園都市最大のイベント「学園夏祭り」
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大人顔負けのフラダンスを披露する子供たち
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学園東町との合同クリーン作戦「美しい街作戦」
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小寺小学校の体育館で開催された防災訓練
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海外の方々も参加し、自国の防災について紹介
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子育て層とシニア層が協力し合う街が学園都市
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学園都市は子どもが多いエリアでもある
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毎年、約3000名が訪れる「学園夏祭り」
辻 辰幸(つじ たつゆき)
学園西町連合自治会会長
昭和26年(1951)生まれ。神戸市出身。昭和60年、街びらきがなされた学園都市に移住。平成3年度に学園都市連合自治会会長、ふれあいのまちづくり委員長、平成22年度より学園西町連合自治会長、学園都市連絡協議会議長、防犯支部長防災福祉コミュニティー会長を歴任し、現在に至る。一級建築士。