学びのあるくらし②　学びと交流の拠点 UNITY（ユニティ）

2015年
5月号

「いま経済で何が起こっているのか」～激動の現代における経済変化神戸市外国語大学

学びのあるくらし②　学びと交流の拠点 UNITY（ユニティ）

　半径１キロという徒歩圏内にキャンパスが集積する学園都市。その核となる施設、ユニティは平成11年に学園都市の大学間の連携推進、さらに地域とのコミュニケーションの拠点として誕生。５大学１高専が加盟する大学コンソーシアムのパイオニアとして注目された。
　「知」の集積する学園都市は、研究者・学生が市民と自由に交流することで、社会の要請に応じた学術・教育のレベルアップはもちろん、地域の文化や生活の向上を目指している。ゆえにここでは加盟大学の単位互換講座開講、学生への就職支援、学校の垣根を越えた共同研究の促進や高大連携講座などの活動に加え、地域や市民との交流にも積極的に取り組んでいる。
　特に住民に人気なのが、生涯学習活動だ。加盟校の最新の研究成果を住民が気軽に学ぶことができる。公開講座では歴史、民俗、地域文化、医療、法律、経済など、興味深いテーマで知的好奇心を刺激する。夏休み期間に「わくわく理科教室」が開催されるなど子ども向けの公開講座もあり、楽しみながら学ぶことができる。公開講座は主に土曜日に開講していて利用しやすい。
　また、神戸市外国語大学の教員が教える語学講座もあり、もう一度英語及び他言語にトライしてみようという住民に好評だ。さらにパソコン講座も開講。超初心者でも電源の入れ方から学ぶことができる。
　住民の「学び」への意欲は高く、各講座が１回１０００円ほどとリーズナブルなこともあり、複数の講座を掛け持ちする人も多いとか。また、近隣のみならず遠方から来る人もいるそうだ。
　大学と地域の連携のもうひとつの柱が、学生ボランティアによる地域活動だ。「学園夏祭り」には、多くの学生ボランティアの参加があり、またその他さまざまなボランティア活動が行われている。
　ユニティの施設は、市民も自由に利用可能。学園都市駅前で街の中心という好立地もあり、さまざまな会合などに利用されている。
　このように学術機関との接点となる施設を有する街は、珍しいのではないだろうか。学園都市ならではの暮らしは、「知」を深め、人生を豊かにしてくれそうだ。