8月号
兵庫津(ひょうごのつ)ミュージアム来館者30万人達成! 名誉館長文化サロンも大盛況
2021年に初代県庁館が開館、そしてその翌年にグランドオープンしたばかりの兵庫津ミュージアムだが、早くも来館者が30万人に至り、6月22日の午前にその記念セレモニーがひょうごはじまり館のエントランスホールでおこなわれた。
30万人達成のタイミングで入館したのは、神戸市内から来館した船越文子さん、平尾八重子さん、児島のり子さん、西村扶佐子さんのグループで、みなさんはじめての来訪だとか。名誉館長の田辺眞人先生より「1年間入館無料なので、何度も来てくださいね」と、ミュージアムの年間パスやミュージアムカフェの無料券などの記念品が贈呈された。
そしてその日の午後は、田辺眞人名誉館長文化サロンが開催された。予約申込開始するとすぐ満席になる大人気の催しで、この春で第3期に突入。その第3回となる今回のテーマは「兵庫の音楽史から」で、まずは田辺先生が「阪神間の音楽私史」と題してレクチャー。信仰の場での雅楽や子守歌や酒造歌といった民俗的な音楽、伊勢音頭といった音楽が親しまれていた近世以前から一転、近代になって西洋の音楽が入り、特にロシア革命の頃にウクライナ出身のエマヌエル・メッテルやオーストリア出身のヨーゼフ・ラスカが阪神間を拠点とし、メッテルは朝比奈隆や服部良一、ラスカは貴志康一といった日本を代表するクラシック音楽家の才能を羽ばたかせたと流れを解説。三宮にあるモーツァルト像や神戸駅近くのプレスリー像の設置のエピソードも紹介した。
続いて雅楽奏者の芳村直也さんが龍笛を手に壇上へ。篳篥の深親亮介さんや笙の芳村由記さんと雅楽や楽器について説明し、3人で「越天楽」を奏でると、その美しい音色で観衆たちを魅了した。さらにピアノの野間由起さんも加わり、東日本大震災復興支援ソング「花は咲く」など現代の曲も披露。古典音楽というイメージを打ち破り、笠井敏光館長も「画期的でしたね」と雅楽の可能性について笑顔で語った。
歴史講演会
灘の近代と鉄道敷設
日 時 9月7日(土)14:00〜
会 場 灘区文化センター大会議室
(JR六甲道駅直結・メイン六甲5F)
受講料 500円
問合せ 灘区文化センター 078-841-1711