11月号
harmony(はーもにぃ)Vol.69 かぎりなくやさしい日々のために(上)
先日、NHK特集で「かぎりなくやさしい日々のために」という星野富弘さんのドキュメンタリーが放映されました。1988年の制作ですから35年前の作品の再放送でした。
星野さんは群馬大学保健体育科を卒業し、体育教師になりましたが、1970年、体育の指導中に跳躍板を飛んでいて頭部から転落。頸椎を損傷し、手足の自由を失い、寝たままの状態になりました。
群馬大学病院に入院中、口に筆を加えて文や絵を描き始め、病室でキリスト教の洗礼を受けます。1981年、同じクリスチャンである昌子さんと結婚、雑誌や新聞に詩画作品やエッセイを連載、高崎で「花の詩画展」を開催。この「花の詩画展」は全国で開催されて感動をよび、海外でも多くの美術館などで、開催されました。当時、神戸でも開催されたときに私も会場に足を運びました。星野さんと私は年齢も近く、私も中学時代に体操部に所属し、鉄棒や跳び箱から落下した事があり、打ち所が悪ければ星野さんのように半身不随の状態になっていたかも知れません。共感することも多く、星野さんの本は数冊買って読みました。この番組の中で紹介された星野さんの文を紹介します。
菜の花
私の首のように
茎が簡単に折れてしまった
しかし菜の花はそこから芽を出し
花を咲かせた
私もこの花と同じ水を飲んでいる
同じ光を受けている
強い茎になろう
愛の手運動は
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