08.18
WEB版 エンタメ情報|石川さゆりさん
今、伝えたい。
昭和に生きた女性たちの歌。
歌手・石川さゆりさんのコンサートが、今月24日(日)、大阪フェスティバルホールで開催される。今公演では3月にリリースした新曲も披露。取材会では、新曲に込めた思いや、今、歌いたいテーマなどを語った。
石川のコンサートには、毎回、自身が歌いたいテーマがある。この夏は? との問いに
「今年は『昭和100年』といわれる年なので、昭和の暮らしに聞こえていた音の魅力と、私の音楽を融合してお伝えできたら、と思っています。例えばバナナの叩き売り。“ 啖呵売 ” という売り方ですね。お祭りや街かどで聞いた独特のリズムと節のあるセリフは、当時の街を賑やかにしていて、私はそこに人の温もりを感じていました。そんな街の風景を懐かしみながら、歌を歌い、皆様と過ごせたらいいなと思っています」
今回はフルバンド編成、大人数でのダイナミックなステージを予定。『津軽海峡・冬景色』『天城越え』『能登半島』など、石川さゆりの代表曲も迫力ある演奏が期待される。一方で、コロナ禍に始まった少人数編成のアコースティック・バージョンも人気が高まっている。
「アコースティックコンサートは、楽器と歌がまるで会話するような感じがして、とても好きなんです。細やかな音の感情や息づかいも伝わるような…。これまで作ってきた音を削ぎ落としていく作業です。音楽って自由だねぇって思います。この音作りも続けながら、これまでの、大人数で奏でる音圧の迫力もお届けしたい。メリハリのあるステージになると思います」
このコンサートでは、新曲『弥栄ヤッサイ』『棉の花』も披露される。
『弥栄ヤッサイ』は、石川県の祭りの掛け声をモチーフに、幸せへの願いが込められた、勢いある言葉を音に乗せた。「能登は地震の影響で、今も多くの方が大変な生活をしています。少しでも元気を届けたいと思って能登へ行っていますが、そこで暮らしている方々の力強さ、土地を離れる選択ではなく、能登に残る選択をした方々の姿に心を打たれます。声を出して一緒に歌ってくださるとうれしいです」
『棉の花』では、明治時代まで大阪・河内地方で作られた「河内木綿」の生産に携わった女性たちに心を寄せた。「難しいことを歌うつもりはないんです。『越後瞽女』『朝日楼』もそうなのですが、そんな女性の生き方があったこと、消えてしまわないように、と思っています」
最後に、コンサートを楽しみにしているファンへのメッセージを話した。
「コンサートはエンターテイメントですから、暑さに負けずにどうぞ楽しみにいらしてください」
text.田中奈都子
【公演情報】
石川さゆり コンサート 2025
日時:8月24日(日)16:00開演
会場: フェスティバルホール
チケット最新情報
https://kyodo-osaka.co.jp/search/detail/10230












