2月号
芦屋らしく地域医療に貢献
市立芦屋病院 病院長 小関萬里さん
2012年、市立芦屋病院は60周年という節目の年を超え、昨年の春、新病院が竣工した。閑静な住宅街、六甲山系の山並みに抱かれ、「クリーン&グリーン」をコンセプトにつくられた新しい病院は、今後も地域の中核病院として芦屋の地域医療に貢献します。
ニーズにあった芦屋らしい療養環境を目指して
当院は、個室を希望される患者さんが多く、新病棟では199床のうち6割以上を個室にしています。病床1床あたりの面積も従来より広くなり、プライバシーを重視しアメニティに配慮された芦屋らしい療養環境が整いました。新病棟の屋上には庭園が設置され、隣接する公園と一体化して緑地とし周辺の環境保全を行っています。 また、199台収容可能な駐車場が整備され、より病院へのアクセスが快適になりました。
新病棟稼働。充実した機能と設備
芦屋市内では初となる緩和ケア病棟が新設されました。がんに伴う痛みや不安を和らげ、その人らしい時間をすごせるよう援助を行う病棟です。精神科医を含む専門の医師や看護師、緩和薬物療法認定薬剤師、管理栄養士、理学療法士などがチームを組んで患者さんに対応しています。
また、新しい消化器センターでは、鎮静下での内視鏡検査から診察及び処置まで一貫して行い、検査後、患者さんには十分に休んでから帰っていただくことができるよう回復室も設置しました。
外科と婦人科での腹腔鏡下 手術や消化器内科での内視鏡手術などの、いわゆる鏡視下手術の件数が増えてきていますが、当院で最も特徴的なのはカプセル内視鏡を積極的に取り入れていることです。飲み込んだ小さなカプセルが撮影したデータを発信し、受け取ったらパソコンで画像を見ながら解析します。小腸の見えにくい場所や大腸の検査が難しい場合などに役立ちます。
さらに、人間ドックのための独立したスペースが新たに設置され、検査終了後はゆったりとくつろぎながら過ごす事ができ、管理栄養士考案の特別メニューの昼食も楽しんでいただけます。
近隣病院との連携で医療サービスの向上を
救急医療も充実してきました。芦屋市内での救急患者さんの6~7割が市外へ搬送されているという状況を改善しようと、当院と南芦屋浜病院、芦屋セントマリア病院で連携して輪番制を取り、なるべく市内での受け入れを拡充しようとしています。その結果、7割の受け入れが可能になりました。高度な設備や処置が必要な重篤なケース、また重篤な状態があるだろうと推測されるケースでは市外の総合病院や専門病院と連携をとり、迅速な対応を行っています。
当院は、安全で良質な医療の提供を目指しています。患者さんや、ご家族の皆さんが市立芦屋病院を利用して心から満足のいく医療を提供できるよう今後も職員一人ひとり頑張っていきたいと思っております。
市立芦屋病院
芦屋市朝日ヶ丘町39-1
TEL.0797-31-2156
FAX.0797-22-8822
http://www.ashiya-hosp.com