6月号
WHISKY HARBOUR KOBE ウイスキーハーバー 神戸
ウイスキー好き垂涎のラインナップ!
4月20日(日)、KIITO デザイン・クリエイティブセンター神戸で開催された
ウイスキーイベント『WHISKY HARBOUR KOBE』。
今年で3回目の同イベントは、回を重ねるごとに内容も大充実。
2000人以上ものウイスキーファンが、琥珀色の美味を堪能した。

神戸のバーテンダーや酒類業界の有志による実行委員会が2019年より開催する『ウイスキーハーバー神戸』。「ウイスキーの楽しさ&美味しさを知ってもらいたい!」との熱い想いのもと念入りな準備を行い、毎年2000枚のチケットが瞬く間に完売するほど大盛況。今年はウイスキーブースにカクテルブース、キッチンカーなどによるフード会場も設営され、計80ものブースがイベントを盛り上げた。
ウイスキーファンのお目当ては、やはりウイスキーブース。世界に名を馳せるジャパニーズウイスキーの蒸溜所から、蒸溜を始めたばかりの新顔クラフト蒸溜所、酒造メーカーやインポーター、ボトラーのブースまで、1000種以上のウイスキーを無料で試飲できる。蒸溜したてのニューポットや熟成途中のニューボーン、リリース前の新商品が試飲できることも大きな魅力。超レアなウイスキーの有料試飲や売切必至なレアボトルの優先予約販売を行う蒸溜所もあり、常に長蛇の列ができているブースも見られた。
参加者はウイスキーが大好き!というコアなファンはもちろん、「ウイスキー好きな友人に誘われて初めて足を運んだが、予想外に美味しくて楽しい」という若いグループやカップルも多数。ウイスキー=年配のおじさんが嗜むお酒という考えは、今や希薄化してきているのかも。
今年は「ストレートばかりで飲むのはきつい…」という人向けに、ソーダで割って味わえるコーナーを新設。また、日本最高峰のカクテルコンテストで優勝と準優勝に輝いた神戸のバーテンダーの“受賞カクテル(偶然にもどちらもウイスキーベース!)”を提供するカクテルブースにも人だかりが。ミニ知識を仕入れることができるオープンセミナーやクイズなどのイベントが順次行われたほか、別フロアでは生産者からウイスキーについて学ぶ有料セミナーも実施。
朝11時から夕方5時まで、多くのウイスキーファンが好きなスタイルでウイスキーを存分に堪能し、心地よく酔いしれる1日を満喫していた。
イベント出展者の皆さん
海峡蒸溜所/トルベイグ
明石酒類醸造の海峡蒸溜所では、最高品質のウイスキー「波門崎(HATOZAKI)ウイスキー」をはじめ、5月23日より数量限定で発売するスコットランドの姉妹蒸溜所「トルベイグ蒸溜所のシングルモルトウイスキー」も試飲用にラインナップ。

明石酒類醸造の米澤仁雄代表取締役、スコットランドから来日したマスターブレンダー・ニールマチッソンさん、営業部部長の垂井栄亮さん

ベンチャーウイスキー
開場と同時に世界的にその名を知られる「イチローズモルト」目当ての長い行列ができ、閉場まで常に列が切れない人気ブース。初心者でも飲みやすい「ホワイトリーフ」ほか、秩父第1蒸溜所のファーストフィルバーボンバレル9年熟成(アルコール度数63%!)や第2蒸溜所の4年物(66%!)も試飲可能。


マルスウイスキー
本坊酒造の長野県の駒ヶ岳蒸溜所、鹿児島県の津貫蒸溜所、屋久島エージングセラーと異なる環境を持つ3拠点のウイスキーを飲み比べできる。「神戸はお客さんの幅が広く、色々な人との出会いがある。また運営者が色々気遣ってくれ、イベント終了後の打ち上げも盛り上がるので、毎回楽しみ(笑)」とブレンダーの草野辰朗さん(下の写真左)。


江井ヶ嶋蒸溜所
地ウイスキー「シングルモルトあかし」のイベント限定ボトル80本を販売。新ブランド「香掬(カスク)」は多彩な熟成樽と向き合い、原酒が持つ香りと個性を丁寧に掬いあげたシングルモルト。5月発売の最新作を先行販売。


馬追(まおい)蒸溜所
北海道夕張郡長沼町にあるワイナリーが2022年よりウイスキーの蒸留を開始。北海道産大麦を100%使用した道産シングルモルトウイスキーの原酒(ニューポット・ニューボーン)を提供。

新潟亀田蒸溜所
すべての原材料を新潟産にこだわるメイド・イン・新潟のウイスキーを提供。「東京ウイスキー&スピリッツコンペティション2025」で、ジャパニーズクラフトウイスキーニューボーングランプリを受賞するなど、今最も注目を集める蒸溜所の一つ。はんこ販売会社『(株)大谷』取締役のウイスキー好きが高じて敷地内に蒸溜所をつくったという開業ストーリーも美味しすぎる!

奥中央の男性が「㈱大谷」の取締役で
ウイスキー製造責任者の堂田浩之さん

他のイベント主催者
秩父や福岡の歴史あるウイスキーイベント主催者も地元のウイスキーのブースを展開!

カクテルブース
“海のモルト”の愛称で親しまれているプルトニー蒸溜所のシングルモルトウイスキー「オールドプルトニー」と港町神戸がコラボしたオリジナルハイボールをはじめ、「サントリーザ・カクテルアワード2024」で栄冠に輝いた二人のカクテルなどを提供(すべて有料)。

チャンピオンカクテルを各100杯限定で提供!
優勝した「SAVOY hommage」の森﨑和哉さんは、ウイスキーに桜や巨峰のリキュールをシェイクし、味わいのアクセントに大葉をプラスした和風ウイスキーカクテル「てふてふ」を提供


準優勝「BAR SLOPPY JOE」の生田理実さんの「Classic Rose」はクラシックなウイスキーカクテルにパイナップルジュースを加えたビギナーでも飲みやすいフルーティーなテイスト


神戸市も後援
第2回からは神戸市も後援。久元喜造神戸市長は乾杯の音頭をとった後、会場で配布していた、市内194軒のバー情報が掲載された冊子「KOBE BAR MAP2025」を掲げ、“神戸のバーを巡るという人生の楽しみが増えました!”とご満悦の様子。

久元市長と「ウイスキーハーバー神戸」の実行委員長を務める宮森和哉さん(The Nineteenth Bar代表)

新設! ソーダコーナー
ハイボール人気も後押しし、ウイスキーをソーダで割って楽しめるコーナーが大盛況。


コンシェルジュコーナー
名古屋、横浜、京都、福岡のバーテンダーさんがコンシェルジュとして常駐。回り方を相談できるほか、自分の好みがわからない人は、味わいの異なる3種を飲み比べして、好きなテイストを選択。それに合わせたおすすめブースを教えてもらえる。


オリジナルボトルの販売!
「ウイスキーハーバー神戸 オリジナルボトル」を今年は2種用意。写真は「Kyoto Fine Wine and Spirits」のブースで先着順に限定販売の「グレンエルギン14年」。抽選販売は本坊酒造、マルス津貫蒸溜所の「津貫2021バーボンバレル ヘビーリーピーテッド」。

セミナー
別フロアでは酒造会社や蒸溜所の協力で有料セミナーを開催。写真はべンチャーウイスキー、吉川由美さんによる、2004年に創業した同社の20周年記念セミナー。5種のカスクサンプルのテイスティングと共に楽しむ内容で、20th記念ボトルの紹介&試飲も!



演出や楽しみ方いろいろ
フード会場!!!
タコスやカレー、ハンバーガーなど、多彩なキッチンカーがKIITOの駐車場にスタンバイ。出来立てアツアツの食事やおつまみを敷地内で入手できるのが嬉しい。


生演奏!!
スコットランドの伝統楽器バグパイプの生演奏で会場を盛り上げ!演奏は関西を中心に活躍される山形倫弘さん。バグパイプバンド「ラムゼイ・パイプバンド」のメンバーで、もちろん大のウイスキー好き。

参加したお客さんの感想

大阪から来場した若者グループ。「ウイスキーの喉にグッと来る刺激が好き」と初参加ながら大満足の男性。バーでは自分の知っている銘柄しか注文しないため、「イベントで色々なウイスキーとお近づきできて(笑)嬉しい」とコメント。

地元のバー「Bar 西中」さんが出店すると聞いて来場した姫路のイケメンさん。「多彩な蒸留所が一堂に集まるイベントゆえ、普段飲まないボトルに挑戦! 『新道蒸溜所』の栗樽由来のクラフトウイスキーが美味しかったです。甘やかな栗の香りを楽しみました」とにっこり。
裏方サービスものぞいてみた
出展者やサポートスタッフさん向けのサービスが手厚いことも『ウイスキーハーバー神戸』の特徴。当日は“ひっぱりだこ飯”で有名な神戸のお弁当店「淡路屋」のオリジナル弁当でおもてなし。














