4月号
ぶらり私のKOBE散歩 Vol.15
ちいさいたのしい切り貼り絵
キイロノハサミとなかまたち
キイロノハサミ・キタモトジュンコ
Kiironohasami Kitamoto Junko
紙を指先ほどの小さなパーツに切り、貼り、小瓶に詰めたり額に入れたり小さく可愛いらしいストーリーを創るキイロノハサミ・キタモトジュンコさん。それらはすべて児童用の「黄色のはさみ」で切り取られている。神戸・関西を中心に活動するキタモトさんが、ちょっとユニークなカフェやギャラリーを歩きます。
個性的なシアワセ雑貨たち「ツバクロ雑貨店」
手作りの雑貨を集めた「ツバクロ雑貨店」。食器、アクセサリー、葉書など、オーナーの佐藤美智子さんの目利きで集められた、あたたかくて楽しくて個性あふれる手作り雑貨たちが並ぶ。作家は関西、遠くは奄美の作家たち、どれも他ではあまり見ないものたちばかり。ここではキタモトさんの小瓶の作品が販売中。ただ売られているだけでなく、月替わりでの作家展、企画展を開催。「季節ごとに作家さんが新作を送ってこられたりしますし、展示替えもありますからいつ来てもおもしろいと思っていただけると思います」と佐藤さん。5月まで母の日に合わせた、食器やエプロンなど“台所まわり”の企画展を開催予定。ユニークな佐藤さんの人柄にファンも多い。
■ツバクロ雑貨店
TEL.050-1527-3196
神戸市中央区下山手通3-2-14 林ビル3F西
営業時間 12:00〜19:00
定休日 月、火曜日(月曜祝日の場合営業、火・水曜休み)
http://tubakuronosu.petit.cc/
小さなやさしいギャラリー「ギャラリー プチポワン」
花隈にあるギャラリー「プチポワン」は、昨年9月にオープン。通りに面したガラス窓からやさしい陽の光が差し込んで、小さな作品たちを包んでいる。
オーナー夫妻とキタモトさんは、ギャラリーオープン前からのお知り合い。新聞の小さな記事を見て、キタモトさんの作品に興味を持たれたのだとか。昨年秋には個展を開催。「奥様の妙子さんも絵を描かれるので、いろいろアドバイスをいただいています」とキタモトさん。
■GALERIE Petit Point ギャラリー プチポワン
TEL.078-351-6540
神戸市中央区北長狭通5-8-4
フルーツカフェ「Saita! Saita! (サイタ サイタ)」でビタミン補給
フレッシュフルーツのスムージーやジュースで人気のフルーツカフェ「Saita! Saita!」。中央市場の果物店に勤務していたオーナーの採田(さいた)賢志さん、市場に並ぶ新鮮なフルーツの美味しさを知って、カフェをオープン。今年で10年になる。
スムージー(580円~)は、凍らせた果物とバニラアイスやヨーグルトを専用のマシンでシェイクしたフローズンドリンク。季節限定・いちごのスムージーは、凍らせたいちごとその場で搾ったオレンジ果汁、バニラアイス、ハチミツとレモンをシェイク。ジュースやスムージーは、砂糖を使わず、注文を受けてから作る。季節のフルーツとアイスクリームで作られ「掘っても掘ってもフルーツだらけ!」のフルーツパフェも人気。フルーツサンド(780円)や、焼きたてパニーニ(450円~)、ランチメニューも。
お店のあちこちにキタモトさんはじめ、神戸のアーティストの可愛らしい作品があり、小さな店内ではたびたび展示会を開催している。ちなみにキタモトさんは、柑橘の酸味がさわやかなジュースが好き。ビタミン補給はもちろん、採田さん夫妻との会話も楽しみのひとつ。
■fruit café Saita! Saita!
TEL.078-362-6737
神戸市中央区相生町1-1-15
平日 10:00~20:00(LO19:30)
土日祝 11:30~18:30(LO18:00)
定休日 火曜日・第3水曜日
黄色のはさみでチョキチョキ
小さな頃から造形が好きだったというキタモトさん。お母様も和裁・洋裁や木工などが得意なのだとか。「何でも作ってくれた両親の見よう見まねで、私も布や木、紙など身の回りのもので遊ぶことが多かったんです」と、ずっと切り貼りして楽しんできたものがいつしか作品に。だから初めての作品は、もちろん幼稚園のころから使っていたサクラクレパスの「黄色のはさみ」で作られた。はさみはよく切れればいいというより、自分の思うようにうごかせるはさみが良いという。30年使ったはさみはついに持ち手が割れてしまい、現在使っているのは二代目。これも同じ型の黄色いはさみで、お姉さんがつとめる幼稚園からゆずってもらったものだとか。切って、のりで貼って、ペンで顔を書く。
ゆっくり…ホロホロ時間 難波の絵本カフェ「holo holo」
今日は「チョッキンデー」。キタモトさんが個展開催中、会場へ出かけて実際に切り貼りする日のことをチョッキンデーという。今日は難波の「絵本カフェ holo holo (ホロ ホロ)」さんへ。お店には絵本が約1100冊、どれも閲覧自由。子どもだけではなく大人にもくつろいでほしいと、注文してから挽くコーヒーや自家製スイーツ、手作りのオムライスやキッシュなどのメニューもたくさん(夜にはお酒も)。木製のイスに腰掛けて、懐かしい絵本を開くといつの間にか時間がたってしまう。ちなみに「ホロホロ」とはハワイ語でゆっくりという意味で、山本雄一さん・恵美さん夫妻、南條有紀さんの3人がオーナー。「大きな大きな手作りパンケーキ」は、お菓子や絵本が大きなものに感じていた子どものころの気持ちを、大人になっても体験してほしい、と作られた、文字通り大きくふかふかのパンケーキ。比較的ゆっくり召し上がっていただける平日限定のメニューだ。
■絵本カフェ holo holo
TEL.06-4396-8778
大阪市浪速区難波中2-7-25
平日 12:00~19:00(L.O.18:30)
土日祝 11:00~19:00(L.O.18:30)
毎週火曜日・第3水曜日休(祝日は翌日休業)
http://ehon.cafe-holo-holo.com/
キイロノハサミ・キタモトジュンコ
神戸市生まれ。児童用の工作バサミで色画用紙を切り、貼り、小さく楽しい世界を創り上げている。1999年初めての作品展開催。雑貨店、フリーマーケット等で作品の販売を始める。2006年より活動再開。年1回以上作品展開催を目標に、グループ展参加、ポストカード・フレームの販売など、神戸を中心に活動中。