4月号

スウェーデン・テキスタイル展 暮らしと自然に息づく北欧デザイン|知と美 Vol.4
自然と寄り添いながら暮らす北欧のライフスタイルや、シンプルで美しいデザインは日本の生活文化とも親和性を持ち、多くの人々を魅了し続けています。同展では、その中でも、今まで紹介される機会が少なかったスウェーデン・テキスタイルの作品を中心に、関連資料なども含め約250点が展示されます。
スカンジナビア半島の東側に位置し、日本の約1・2倍の国土を持つスウェーデン。その大半が森に覆われ、約10万の湖と複雑に入り組んだ海岸線に沿って無数の島々が点在する自然豊かな国です。長く厳しい冬を過ごすこの国では、室内を彩る美しいテキスタイルが発達してきました。その起源は18世紀以前から伝わってきた農村での手作業による羊毛や亜麻の織物まで遡ります。19世紀には北欧でも最も早く工業化が進んだ南西部のボロースを中心に紡績や織布の機械化が広まり、自然をテーマにした多くの美しいテキスタイルが生み出され、1950年代の北欧デザインブームでは、世界的な評価を受けました。こうして、スウェーデンのテキスタイルは伝統と技術革新、芸術性が融合した豊かな文化を築き、インテリアやファッションと相まって今に至っています。
スウェーデン・テキスタイルの大きな特徴は、自然や植物をモチーフにしたデザインです。植物を科学的に研究するボタニカルアートが根付き、自然との共生を大切にするスピリットが息づいています。もう一つの特徴がモチーフに込められた物語性です。自然の風景や動植物、日常の何気ないシーンが織り込まれ、特に子ども向けの生地デザインには絵本や児童書の世界観を題材にしたものが多く、世代を超えて親しまれています。歴史やデザインの変遷を辿りながら、デザイナーが一つ一つの作品に込めた物語に思いを馳せてみてはいかがでしょうか。

アネモネ イェータ・トレーゴード
1970年 サラ・アクステイリウス氏蔵

夏休み アンナ=レナ・エムディエン
制作年不詳 サラ・アクステイリウス氏蔵

ノアの箱舟 ウッラ・エーソン・ボディーン 1977年 サラ・アクステイリウス氏蔵
スウェーデン・テキスタイル展
暮らしと自然に息づく北欧デザイン
4月4日(土)~6月28日(日)
西宮市大谷記念美術館
OTANI MEMORIAL ART MUSEUM, NISHINOMIYA CITY
■西宮市中浜町4‐38
■TEL.0798-33-0164
■休館日 水曜日(祝日の場合は翌日)
■開館時間 10:00~17:00(入館は16:30)
■観覧料 一般1,200円、高大生600円、小中生400円












