12月号

KOBECCO お店訪問|祥龍別邸 金龍ハウス
華流&韓流=祥龍流おもてなし
自宅サロンで口福に酔いしれる
食通や同業者からの評判も高い、元町の中華料理店「祥龍(ショウリュウ)」。そのオーナーの林金龍(リンキンリュウ)さん・池英恵(チーエイケイ)さん夫妻が自宅を改造して展開する中華サロンが「金龍ハウス」だ。完全予約制の隠れ家的一軒家で、金龍家に招かれたようにゆったりとコース料理を楽しめる。お二人は中国・ハルビン出身で、料理担当の池さんは中国人の父と韓国人の母を持つハーフ。北京で高級レストランを経営後、貿易業を営む林さんのいる神戸へ移住、2019年に「祥龍」を開業した。店では故郷の中国東北地方料理が中心だが、ここではオモニ譲りの韓式中華も織り交ぜて。豚骨や鶏ガラ、野菜を6時間煮込んでつくる白湯から辣油や熟成唐辛子などの調味料まで全て手作り、日本人向けにアレンジなしで提供する。
コースは繊細なコリアン料理のナムルやチャンジャから始まり、ハルビン式ソーセージや酢豚、丸ごと鯛一尾のチゲなど盛りだくさん。事前にお願いすれば、ラム肉の火鍋(料金別)も用意してもらえる。油豆角や仏手瓜といった中国野菜、寒さが厳しい東北地方ならではの干豆腐や酸菜などの保存食など「初めまして」の食材も多く、新鮮。鯛やアワビなど上質な素材選びも、その素材を余す事なく使い、お皿山盛りに仕上げるのも、お客さんに喜んでほしいという思いから。しかも別室にはサウナまで完備され、“ととのい”&食事という魅惑の時間も堪能できる。サウナは食事前でも途中でも最後の仕上げでもOKというのも、自宅サロンの自由度の高さを物語っている。舌も体もとろける祥龍流のおもてなしで、今冬は口福指数を高めてみてはいかが。

コース料理から(内容はおまかせ)。序盤を飾る「豚バラ肉と香味野菜のレタス包み」。真骨頂料理が続くので、美味しいからと欲張り厳禁

「和牛スジ肉の醤油煮込み」など、お酒の肴にピッタリのメニューが次々と。どの料理からも酸味や辛味、旨味のバランス、絶妙な加熱など、素朴な家庭料理や郷土料理の域に収まらない奥行きを感じとることができる


重厚感のある大理石のテーブルにシャンデリアとシックな内装。基本的に1日限定1組(2名~15名)利用可能。室内には小さなバーカウンターもある

唐辛子や花山椒と一緒に香ばしく炒めた「マーラー海老」

バーカウンターには生ビールサーバーをはじめ、白酒や紹興酒、国産プレミアウイスキーや焼酎が揃う。サウナで“ととのって”からの1杯は最高。酔い覚ましにサウナ、で再び飲み…という活用も

住宅街の一軒家。
看板がないため見逃さないよう注意
祥龍別邸 金龍ハウス
【住】神戸市兵庫区荒田町1-3-30
【電】080-5789-7999
078-223-7999
完全予約制(利用時間は応相談)
おまかせコース4名以上で1人前8,000円~。
コースに追加2,000円で90分ドリンク飲み放題(内容は限定あり)。
サウナ利用は別途2,000円が必要












