1月号
Movie and CARS|アストンマーティンDB5
『007 ゴールドフィンガー』 1964年 110分
登場車両:アストンマーティンDB5
文・株式会社マースト 代表取締役社長 湊 善行
007シリーズの3作目、ジャームズ・ボンド役は1作目、2作目に続き「ショーン・コネリー」。様々な仕掛け(ギミック)を搭載するボンドカーのデビュー作でもある。初代ボンドカーは「アストンマーティンDB5」、MI6の秘密兵器開発主任である「Q」が開発した秘密兵器、ナビシステム、機関銃、オイル散布機能、煙幕、バンパーガード、防弾装置、助手席脱出装置などを搭載した。ストーリーはイギリスの金(ゴールド)が大量に流出されている情報を得たMI6はジェームズ・ボンドに諜報を指示、ボンドは早速、大富豪のゴールドフィンガーをマーク、接触する。ゴールドフィンガーは、グランドスラム計画としてアメリカ合衆国の金塊保管場所「フォートノックス」を襲撃し貯蔵された金塊を奪取し、ソ連の巡洋艦に積み込んで海外に運び去ろうとしていることを知る。しかし、その計画は見せかけであり、金塊を運び出すには時間が掛かり過ぎるのだ。真の目的はフォートノックスに潜入し貯蔵される金塊を核爆発により汚染させること。放射能で汚染された金は58年間動かせない。となると、ゴールドフィンガーが保有する金の価格が高騰、価値は10倍以上になり莫大な利益を得ることになる。ボンドはゴールドフィンガーとその手下達と心理戦、ボンドカーによるカーチェイス、戦いを繰り返し、核爆弾が仕掛けられたフォートノックスの金塊の保管庫の中で爆発7秒前「007」に核爆発阻止に成功する。1937年式のロールスロイス・ファントムⅢ(ファントムⅡにV型12気筒エンジン搭載した)はゴールドフィンガーの愛車、ボンドガールの乗る1964年式ムスタングコンバーチブルなどの名車も登場する。シャーリー・バッシーの歌うテーマ曲と共に、カーチェイス、ボンドカー、秘密兵器、心理戦、ボンドガール、殺しのライセンス、などのコンテンツは本作品以降に引き継がれていく007シリーズの中でも代表作である。