2024年
6月号
6月号
ベトナム元気X躍動するアジア 第6回|ラオス中国鉄道に乗車する―リゾート地バンビエン訪問
二〇二一年十二月に開通した中国雲南省・昆明とラオスの首都ビエンチャンを結ぶ高速鉄道に本年四月に乗車しました。ビエンチャン~バンビエン往復の半日旅行。帰路のビエンチャン到着の数時間後に空港出発という予定であり、列車の延着が心配されましたが、一〇分間程度の遅れが事前表示され、その通りに到着。無事に帰国できました。今回は、ベトナムの隣国であり、歴史的・政治的に親密な関係をもつラオスの様子を写真で紹介します。
文・ 上田義朗
乗車券はスマホで予約・支払い
ラオス中国鉄道の乗車券は3日前からスマホで予約可能です。私はホテルのスタッフに依頼して入手したスマホ画像のQRコードを写真撮影。スマホを見せて乗車可能でした。
ラオス中国鉄道・ビエンチャン駅
メコン川を越えて隣国タイを結ぶタナレーン駅が20年ほど前に建設。それとは別にビエンチャン駅が出現。多数の中国観光客のラオス訪問の窓口になっています。
外観は小型「新幹線」
高速車両の外観は日本の新幹線に似ていますが、最高速度は時速一六〇キロ台。車内は清掃で快適でした。
バンビエンの魅力
訪問先のバンビエンはビエンチャンから一時間ほど。駅前の乗り合い自動車で市内に向かいます。メコン川に架かる写真のつり橋を私は徒歩で渡りました。その後のボート乗船にも挑戦しました。
中国債務の急増と為替リスク
バンビエンは写真のようなリゾート地として有名ですが、その駅は中国鉄道の貨物ヤードにもなっており、大量の中国物資がラオスのみならずタイ北部にまで流通していると思われます。ラオスの対中国債務の増大と通貨キープ安は、今後のラオス経済社会の発展に暗雲を漂わせます。
■上田義朗(うえだ よしあき)
流通科学大学元教授・日本ベトナム経済交流センター副理事長
外国人材雇用適性化推進協会(ASEO)代表理事
合同会社TET代表社員・CEO