ブロードウェイの大ヒット・コメディ　ミュージカル『サムシング・ロッテン！』待望の再演！｜ポーシャ役　矢吹奈子さん

文化・芸術・音楽

「ミュージカルの“おもしろい”をいっぱい詰め込んだ作品です！」

　ブロードウェイで2015年に初演し、2年もの間上演され続けた異例の大ヒット作、ミュージカル『サムシング・ロッテン！』が再演！2018年の日本版初演に続き、福田雄一が演出を手がける。
恋する娘ポーシャ役で出演する、矢吹奈子さんに今作の魅力を聞いた。

Q．演劇界が舞台となる作品ですね。
売れない劇作家とシェイクスピアの間で起こる物語です。タイトル『サムシング・ロッテン！』はハムレットの一節ですし、人気のあるミュージカルのパロディがいくつも入っています。
Q．ミュージカルへの出演は２度目。初のコメディ作品ですね。
笑える要素がいっぱいの作品、しかも福田雄一さんの演出ですから、私も楽しもうと思っています。福田さんに初めてお会いしたのは12年前。ようやく、福田組に参加できます。
Q．映画監督でもあり、劇作家、舞台やドラマの演出家でもある福田雄一さん。福田組とはどんな雰囲気？
役者が自由に表現できる環境を作ってくださる方なので、のびのびとお芝居ができるイメージです。そうして徐々に固めていくというか、作品を作り上げていくスタイルなので、まずは福田さんに「おもしろい」と思ってもらえるよう演じたいと思っています。
Q．ポーシャはどんな女の子ですか？
明るく自由で、自分の意見をしっかりもっている子。そして大東立樹さん演じるナイジェルに恋をします。大東さんは私よりも年下、21歳です。年下の方と恋人役を演じるのは初めてです。劇中では交際を反対されるので、お客さんには応援してもらえる恋人同士になりたいです。
Q．これまでも歌を歌ってこられましたが、ミュージカルで歌うことはどうですか？
アイドルとして歌うのとは全然違うので、今は毎日、練習、練習です。日本と韓国の歌唱指導も違ったので、歌う場所が変われば歌い方も変わるということには慣れているというか、新しく勉強するのは好きです。
ミュージカルはセリフを届けることを意識しなければいけないし、曲に迫力があります。体力が必要です。
Q．好きなミュージカルは？
初めて観劇したミュージカルが『ビリー・エリオット』だったのですが、すごくよかったです。バレエに魅せられた少年の物語。私も小さい頃からバレエを習っていたし、歌とダンスと夢がいっぱい詰まっていて…。あとは、いつか『レ・ミゼラブル』に出演したいです。
その一歩として『サムシング・ロッテン！』を観たお客さんに、「ミュージカルっておもしろい！」と言っていただけるよう、ポーシャ役をがんばります。

今作の演出を手がける福田雄一さんが大阪にて会見。
『サムシング・ロッテン！』への思いを語りました。

再演って僕の場合、ほとんどないんです。毎回やり切って、充実感をもって終わるので。ですが、この作品はどうしてもまた観たかった！それなら、僕がまた演出したい！と思い、お願いしました。そしてその願いが叶っただけでなく、奇跡のような役者さんが揃いました。ワクワクが止まりません。
ブロードウェイでは、僕の大好きなクリスチャン・ボールが、カーテンコールでものすごい喝采を浴びた作品。世界中のミュージカルファンに愛される作品です。
ミュージカル好きにはもちろん観てほしい、ミュージカルを観たことがない人にも観てほしい。一緒に楽しみましょう！
text.田中奈都子

演出・福田雄一さん

矢吹 奈子（やぶき なこ）

2013年3月、HKT48第3期生オーディションに合格し、翌年4月より活動を開始。2018年に韓国で開催されたオーディション番組『PRODUCE48』に参加、「IZ*ONE」のメンバーに選ばれデビュー。2021年4月に「IZ*ONE」としての活動期間を終了。その後「HKT48」として活動再開。俳優業を本格的にスタートし、連続ドラマにも多数出演。2023年4月に行われた卒業コンサートでHKT48を卒業。グループ卒業後は2作連続で連続ドラマのヒロインを務めるなど、現在は俳優業を中心に活動中。