2026年
1月号
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仏壇の構造は下部が唐様、上層が和様の折衷様式
美しきかな ひょうごの文化財|ご本尊と脇侍を祀る折衷様式の宮殿|第十三回福祥寺本堂内宮殿及び仏壇
真言宗須磨寺派の大本山「福祥寺」は、「須磨寺」の通称で親しまれている。「須磨寺略歴縁起」によると、和田岬の沖で漁師が海中から引き揚げ北峰寺に安置されていた聖観世音菩薩像を、聞鏡上人(もんきょうしょうにん)が遷し、仁和2年(886)、現在の地に本尊としてお祀りしたのが始まりとされている。「源平ゆかりの古刹」としても全国的に知られ、多数の重宝や史跡を有する。
重要文化財の一つ「福祥寺本堂内宮殿及び仏壇」は「当山歴代」によると、応安元年(1368)に式部法橋長賢によって製作されたとされている。仏壇は下層が唐様、上層が和様の2段で構成され、折衷様式の中でも異色で、他に類例を見ない。仏像安置用の小建築模型である宮殿(くうでん)は、屋根の組物に複雑な唐様三手先を用いて仏教寺院の造りが忠実に再現されている。本尊を祀る部分と脇侍を祀る部分の三間で構成され、中央には慈悲の心で人々を癒し、悩める者を救うといわれるご本尊「木造聖観音坐像」、向かって右側に、人々を迷いや災いから救うといわれる「木造不動明立像」、左側には、福を授ける力を持つといわれる「木造毘沙門天立像」が祀られている。
通常、宮殿の3つの扉は閉められているが、開山や弘法大師の「御遠忌」などが行われる年に御開帳があり、一般公開されている。

仏壇の構造は下部が唐様、上層が和様の折衷様式

屋根の細部まで仏教寺院の造りを忠実に再現している
大本山須磨寺(上野山福祥寺)
神戸市須磨区須磨寺町4丁目6-8
TEL.078-731-0416
拝 観 8:30〜17:00
拝観料 無料












