2016
10.26
10.26
夙川に見る「ル・コルビュジエ」の建築思想
住吉川、芦屋川、夙川の3本川周辺では、大正から昭和初期にかけて邸宅地として開けていきます。
今でも、“現役”のお住まいがあります。
夙川の邸宅を代表するのが、浦太郎邸です。
今年、国立西洋美術館が、世界遺産に登録されましたね。
とても話題になりました。
この国立西洋美術館を設計したのが、ル・コルビュジエです。
コルビュジエの弟子さん・吉阪隆正さんが設計したのが、この浦太郎邸なんですよ。
お邪魔しますと、コルビュジエ建築にもよく見られる原色のカラーガラスが目に飛び込んできます。
太陽の光が、色とりどりの色彩となって邸内を照らします。
自然光を大切にしたコルビュジエ建築らしさを垣間見ることができます。
そして、外壁はレンガをタテとヨコに積み上げていて、とてもユニークです。
“自由な発想”と“遊び心”にあふれています。
1階部分を広々とした空間として活用しているのもコルビュジエ建築の特徴です。
ピロティは子どもたちが思い切り遊べる広さ。
雨が降ると2階部分の庇の穴から、滝となって舟形の水場に流れ落ちます。
雨が降ると、自然に池ができあがります。
自然の恵みをうまく建築に取り込んで、
生活の場をアートに変えてしまっているんですね。
その創造力に感心してしまいます。
コルビュジエ建築の思想にふれることができる、夙川。
そんな奥深さを感じました。