2026年
1月号
1月号
戸田学が語り継ぐ 「映画文化」
2004年に「第33回上方お笑い大賞・秋田實賞」を受賞、映画・芸能にまつわる文筆活動を中心に活躍する戸田学さんの著。
日本の映画文化は、明治時代より神戸の新開地を中心に花開いた。本書は、少年時代からその文化に触れ育った映画評論家・淀川長治との対談に始まる。当時の新開地界隈のにぎわい、映画館を盛り上げた趣向の数々、来日したスターを見ようと詰めかけた人々などを、生き生きと伝えてくれる。
続いて著者が繰り出す映画語りは軽妙で、誰もが知る俳優から隠れた名画まで、制作秘話や封切り当時の筆者の思い出とともに紹介。第三章に収録された山田洋次監督との対談にも、著者の映画愛が溢れている。
何もかもがデジタル化の今の時代だからこそ、19世紀に欧米で生まれ日本にも到来した映画が、たくさんの人々の思いや工夫で育まれてきた「文化」だったことを思い起こさせる。
本書をガイドブックとして、名映画の数々を鑑賞してみてはいかが。

青土社 刊
『映画が娯楽の王様だった
―淀川長治の神戸、山田洋次の東京』
2025年12月3日発行
3,200円(税別)
『映画が娯楽の王様だった
―淀川長治の神戸、山田洋次の東京』
2025年12月3日発行
3,200円(税別)












