KOBECCO(月刊神戸っ子)2026年11月号
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求、願望を思いつくままにクリエイトしてきました。つまり一元的なアイデンティティではなく、多元的なアイデンティティを発信することによって、自らを総合化してきました。さらに現実の領域も拡張する必要がありました。つまり地上と天空の一体化、物質と非物質の同化、地上と宇宙を統合することによって、生と死を分けるのではなく一体化する。本来、これらは一体化したものです。このような考え方を今後、世界に向けて発信できないかと思っています。テームズ&ハドソンは色んな意味できっと話題になると思います。従来の西洋的な芸術行為からは完全に逸脱しているからです。それにしても、テームズ創造活動の記録を網羅した500ページの豪華版、それに普及版を含めた3種が発売されます。ひとりの作家の多義的な活動は、従来のアーティストに対してはタブー視されていたように思います。特に西洋では、ひとりの作家はひとつの主題と様式を確立し、それを生涯追求するということが、アーティストの使命とされてきました。従って僕のような様々な職業を同時に開発するタイプのアーティストは、尊敬の対象にはならなかったのです。このような社会的動向と個人的関心に合わせた多義的な創作活動は、暗黙のうちに封印されてきたと思いますが、僕はあくまでも個人的な内的欲世界のアート界について、というテーマを与えられました。世界のアート界で何が起こっているのか全く知りませんが、このところ僕の世界への発信が何となく集中しているような気がしているので、近況報告を兼ねて、現在進行形の個人的な動向をお伝えしたいと思います。先ずイギリスのテームズ&ハドソン社から、大判の画集が11月にヨーロッパ、アメリカで先行発売されます。本書はかつて、グラフィックデザイナー時代から版画家を経て、コラージュ作品、テクナメーションと名付けられた電動式の作品、大阪万博のパビリオン、舞台美術、立体作品、映像・アニメーションから音楽関係、そして1980年の画家転向を視野に入れた、Tadanori Yokoo美術家横尾 忠則撮影:横浪 修神戸で始まって 神戸で終る 世界に発信する横尾忠則のアートと現在制作中の作品について16

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