神戸市西区の伊川沿い、六甲山系西端の麓に位置する天台宗太山寺。奈良時代の創建とされ、最盛期には塔頭寺院が四十一院坊存在し、六甲山から流れ落ちる花崗岩を運び込み、書院前庭が造られたといわれている。現在残る五院坊(一院は敷地のみ)のうち国指定名勝「安養院庭園」(1980〈昭和55〉年指定)は毎年2回、春と秋に一般公開されており、低く設定された庭園の塀越しに、書院縁側から三身山の原生林を借景とする約235平方メートルの庭園を一望できる。作庭の時期や作者を明らかにする史料は散逸しており特定はできないが、作庭様式や石組手法には桃山時代の特徴が見受けられる。古来中国大陸から伝わった「大海の彼方の蓬莱島には不老不死の仙人が住む」という蓬莱神仙思想を基本として、正面には花崗岩の巨美しきかな ひょうごの文化財 23太山寺 安養院庭園三身山を借景に作庭された枯山水の書院前庭秋の安養院洞窟石組奥左=蓬莱石兼亀石組、右=鶴石組、手前左=新たに据えられた亀石組、右=仏手水鉢名勝14
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