そんな平和への願いとはうらはらに、世界はおろかにも人類を何十回も滅ぼすほどの核兵器を蓄積しました。核戦争に未来はありません。恐ろしい核兵器をつくってはならないし、持ってもいけないし、持ち込ませてもなりません。わたくしたちは、世界中に核兵器の廃絶を強く訴えるとともに、平和を愛する社会をはぐくみ、築くことを誓い、平和非核都市をここに宣言します。昭和五八年一二月十日西宮市 ここに設置されたのは昭和60年だが、この宣言が西宮市議会において、全ての会派による全会一致の賛成で可決されたのは昭和58年のことだった。 この時、熱心にこの運動を進めていた市議会議員の一人が、現在俳優として活躍する生瀬勝久の母親の生瀬悦子さん。最近テレビ番組「ファミリーヒストリー」でも話題に上がった人だ。 さて与謝野晶子が作詞した西女の校歌だが、詞の中にこんなのがある。《ああ大御代の少女にて 共に凛々しき姿あり 西宮なる高女生 学ぶ我等の気は揚がる 我等の愛は限りなし 自然 道徳 学の愛 家庭 交友 國の愛 國の内外の人の愛》 与謝野晶子さんには悪いが、「平和非核都市宣言」の方がよほど格調が高い。と、わたしは思う。■六車明峰(むぐるま・めいほう)一九五五年香川県生まれ。名筆研究会・代表者。「半どんの会」会員。こうべ芸文会員。神戸新聞明石文化教室講師。■今村欣史(いまむら・きんじ)兵庫県生まれ。兵庫県現代詩協会会員。「半どんの会」会員。著書に『触媒のうた』―宮崎修二朗翁の文学史秘話―(神戸新聞総合出版センター)、『コーヒーカップの耳』(編集工房ノア)、『完本 コーヒーカップの耳』(朝日新聞出版)、随筆集『湯気の向こうから』(私家版)ほか。(実寸タテ11㎝ × ヨコ15.5㎝)95
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