KOBECCO(月刊神戸っ子)2026年10月号
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PROFILE 多田 将 (ただ しょう)1970年、大阪府生まれ。京都大学理学研究科博士課程修了。理学博士。京都大学化学研究所非常勤講師を経て、現在、高エネルギー加速器研究機構・素粒子原子核研究所、准教授。加速器を用いたニュートリノの研究を行う。著書に『すごい実験 高校生にもわかる素粒子物理の最前線』『すごい宇宙講義』『宇宙のはじまり』『ミリタリーテクノロジーの物理学〈核兵器〉』『ニュートリノ もっとも身近で、もっとも謎の物質』(すべてイースト・プレス)がある。レーザー発振器鏡鏡検出器スプリッター< 4km280回反射させることで、実質的に1,120kmの長さを得る良が完了して観測を再開した、その二日後に、この偉大な観測結果が得られたのでした。図1を見ると、グラフが左右二つありますね。それぞれ、「ハンフォード」「リヴィングストン」と書いてあります。つまり、LIGOは、この三〇〇〇キロメーター離れた二地点に同じ施設があるのです。この二つの施設で同様の信号が見られたということは、地面の振動や装置由来の揺れではなく、間違いなく本物の信号を捕えた、という証になります。そしてまた、重力波は光の速度で伝わるので、それぞれの場所で捕えた時間がわかると、三角測量の原理で、どの方角からやってきた重力波であるかがわかるのです。この二つの利点を聴くと、だったらもっと多くの場所に同様の施設を建設して同時に観測すれば、よりいっそう重力波の研究が進むのではないか、と思われることでしょう。まったくその通りで、今、世界中で同様の重力波観測施設が建設されています。これらの共同研究により、重力波の研究は飛躍的に進んでいくことでしょう。LIGOの検出装置の概念図(図2)45

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