KOBECCO(月刊神戸っ子)2026年9月号
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の第1号被保険者は保険料を負担するのに対し第3号は負担しないので、不公平な制度だという声がありました。また、この制度が制定された1985年は男女雇用機会均等法が成立した年で、そのタイミングで専業主婦の方が有利な制度ができたという矛盾も指摘されました。─その後、女性の就業率は上昇していきましたね。久野 はい。結果1995年に共働き世帯数が片働き世帯数を上回り、2022年にはその2.8倍となりました(図1)。また、第3号被保険者数は特に49歳以下で減少が著しく、総人口比ではすべての年齢層で割合が下がっています。このように社会構造が変化し、それまでの「世帯単位」の制度は時代に合わなくなってきたので、「個人単位」の制度へ移行する必要性が出てきたのです。─制度の見直しはいつからおこなわれましたか。3号被保険者制度が導入されました。その目的は被扶養配偶者、主に専業主婦など女性の無年金を防ぎ、年金権を個人として確立する点にありました。─この改正では年金制度全体も変わったそうですね。久野 はい。全国民共通の基礎年金制度が導入され、日本の公的年金は基礎年金と厚生年金の2階建て構造となり、第3号被保険者は基礎年金のみとされ、第3号の保険料は会社員や公務員などの第2号被保険者が加入する厚生年金等の拠出金で賄われました。その結果、同じ収入であれば、世帯類型にかかわらず1人あたりの年金受給額は同水準となりました。これは、配偶者の老後保障を組み込む世帯単位の制度といえます。─この制度に何か問題はありましたか。久野 基礎年金について、自営業者や非正規労働者など久野 2001年の「女性と年金検討会」をその起点に制度が見直されました。見直し案の一つは離婚時に婚姻期間の厚生年金納付分を分割する制度で、2004年改正で実現し、離婚後に妻も自分の年金として受給できるよう「給付の個人単位化」を進める一歩となりました。また、2015年の年金部会では、個人単位化や働き方への中立性の観点から「被用者保険の拡大による第3号被保険者制度の縮小」を目指し、就労している第3号被保険者を第2号被保険者へ移行させる方向で議論されました。この方向性は、現在も制度改革の中心に据えられています。一方で、第3号被保険者の就業形態区分は短時間労働者のほか、出産・育児・介護による一時的離職者、病気や障害、失業、学び直し等により就労していないケースもあります。したがって、一律廃止ではセーフティーネットとしての機能を損なってしまうことが懸念されます。また、仮に第76

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