じゃないか。赤鼻のトナカイは、〝霧の中で役に立つ〟。やっぱり役に立たないといけない話じゃないか。この物語はそうはしたくはない。美談にもしたくない。脚本を読んで、目指すべきところはそこだと思いました。ー安田さんの名前が企画にあるのは珍しいですね。派手な話でもない、いわゆるヒットをねらうという話でもない。ただ、〝この作品を作りたい〟という、そこに共鳴したんだと思います。一緒に作りたいと思えたし、共に歩む仲間として信頼できると思えた。僕が惹かれたのはそういう内側の部分です。ー信頼するって、なかなか難しいと思うのですが。そうですよね。そう思うまでに不思議な時間の共有があったんです。安田さんと山野さん、プロデューサーの佐藤さんの4人で初めて会った日、長い時間、話をしました。自分のことを話したり、作りたいものへの考えを話したり、そこで信頼を築けた。今となっては夢や幻覚かなと思うくらい不思議な時間でした。大袈裟かもしれないけれど、魂の共有みたいな感じだった。みんなはどう思っているかわからないけれど、僕にとってはこの映画が進むべき道が深まった。いい時間でした。ー安田さんが演じる大貴は信頼に辿り着くまで時間がかかってしまいます。言葉の通じない外国人をちょっと怖いと思うような、知らない人を遠くから見ると怖いという感情は、理解できますよね。そもそもいろいろな個性や特性をもつ人に出会う機会が少ないのは、よくないなと思います。学校がくっきり分かれていたり、同じ学校に通っていても支援学級というところで分かれたり。分ける利点もあるのは理解したいけれど、もう少し、「同じ社会を生きている」と幼少期から意識できるといいのに。©2026「平行と垂直」製作委員会25
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