高エネルギー加速器研究機構の多田と申します。第34回から第37回まで、特殊相対性理論についてお話ししてきました。それが「特殊」であるのは、「重力が働かない場合」という条件つきだからです。物理学では、複雑な状況を考えるのに、まず、このようにある条件の下の単純な状態で考え、それからひとつずつ要素を加えていって現実に近づけていくものです。相対性理論も、まず重力が働かない場合で考えておいてから、それに重力を加えて、現実に合った状態にしていったのです。重力を加えて一般相対性理論を構築するにあたって、アインシュタインは、「等価原理」という考え方を導入しました。これはどういうものでしょうか。たとえばみなさんは国際宇宙ステーションの中などの映像をご覧になられたことはありますでしょうか。その映像では、固定されていないあらゆるものが浮かんでいるように見えて、まるで重力など感じさせないほどです。「無重力状態」などと多田先生!ニュートリノと 宇宙のはじまり教えて 連載〜第38回〜「等価原理」自然界で最も大きな存在が宇宙、そして最も小さな存在が素粒子と考えられている。素粒子を研究することで、宇宙のはじまり、人間の存在を解明する︱︱ 日本の誇りをかけて、その最前線で日々研究に打ち込む素粒子物理学者・多田将先生。謎に包まれた宇宙について多田先生に教えていただきます。さあ、授業のはじまりです!66
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