KOBECCO(月刊神戸っ子)2026年8月号
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「700万円」の命「ニューヨークで暮らしている私の友人が大型犬のゴールデンリトリバーを飼っていて、『もうすぐ愛犬が寿命を迎える。別れる日が来ることを考えるのがつらい』。友人はそう話していたのですが、最近になって愛犬の話をすると、『もう大丈夫。解決したから』とうれしそうに話すのです」友人にその理由を聞いてみると、「亡くなったら愛犬そっくりのクローンをつくってもらうことに決めたから。友人はそう答えたのです」明るく話す友人の声に堤さんは驚き、同時に疑問を感じたという。そこに堤さんは〝違和感〟を感じたのだ。さらに、この友人の話を、堤さんには他人事として済ませてしまうことができなった理由があった。「3年ほど前に私が飼っていた愛猫が亡くなったのです」と堤さんは打ち明けた。「自分自身、17年間、ともに過ごした愛猫を失い、ずっとこのつらさから解放されなかったことを思うと、ペットのクローンをつくることが、決して他人事ではない。そう思えたからです」と続けた。ただし、堤さんは友人との会話で生じた、この〝違和感〟を、そのまま放ってはおかなかった。さっそくクローンビジネスについて取材を開始する。そうして分かってきたクローンビジネスの実態は衝撃的だ。《元アメリカンフットボール(NFL)選手のトム・ブレイディが、飼っているピットブルのミックス犬ジニーが、実は2年前に亡くなった愛犬ルアのクローンであることを公表したのは、2025年11月のことだった…》お金で命は買える…。死んだペットがお金で甦るなら…。そう考える米国人は少なくなかった。すでに米国では、日本では考えられないような、このペットの「一年に一冊は書きたい」と意欲をみせる堤未果さん22

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