る精細な形態の情報を一度に重ね合わせて評価でき、より詳しい診断に役立っています。―どんな患者さんが核医学検査の対象になるのですか。たとえば、がんの有無や広がりを調べたい、また治療効果や再発の評価が必要な患者さん、心臓の血流や心筋の状態を詳しく知りたい、脳血流や認知症の評価が必要、骨転移や骨の異常を調べたい患者さんなどが対象です。さらに核医学は検査だけでなく治療(RI治療)にも応用されています。検査時よりも多くの放射線を出す薬を病変部に取り込ませ、病変部を放射線で治療します。神戸大学病院では神経内分泌腫瘍や前立腺がんの一部の患者さんに対してRI治療を行い、病気の状態に応じて体の内側から病変を狙う治療を提供しています。―IVRとはどのような治療法ですか。画像診断の装置を使って低侵襲(体に優しい)治療をするのがIVR(インターベーション・ラジオロジー)です。超音波やX線透視をガイドにして、カテーテルや針などを、病変部など体内の目的の場所に安全な経路で送り込み、低侵襲に治療をします。血管性IVRとしては、特殊な風船のついたカテーテルを血管が細くなったところに送り込んで膨らませて広げる血管形成術や、血管が細くなったり太くなったり、もろくなったりしている部分に血管の内側から金属製の裏打ちを留置するステント留置術、出血している血管にカテーテルで塞栓物質を送り込んで出血を止める塞栓術などがあります。―主に血管に関わる手術ということですか。鑑別診断のためなどで、特殊な針を病変に刺して組織を採取する生検、体内にたまった膿などの液体に管を挿入して吸引・排出するドレナージ、先端から弱い電磁波などを出して組織を焼いてしまえる針を腫瘍に刺して焼灼するラジオ波焼灼術などの非血管性IVRの手技も行っています。―核医学検査とはどういうものですか。微量の放射線を出す薬(ラジオアイソトープ)を注射・内服・吸入などで体内に入れ、その薬が臓器や病変に集まる様子を、体の外から各部位の放射線を測定して画像にする検査です。CTやMRIが主に臓器や病変の形態を見るのに対し、核医学検査は臓器の働きや病気の活動性を調べるのが得意です。ラジオアイソトープの取り込みは、各臓器の機能などに依存するので、例えば肝臓や腎臓、心臓などで機能しなくなった部分には取り込まれず、その部分の画像が抜けてしまいます。中枢神経、呼吸器、消化器、泌尿生殖器、循環器、骨・関節、内分泌など、さまざまな臓器の機能評価に用いられ、CTやMRIなど他の画像検査と組み合わせながら総合的に診断しています。神戸大学病院では国内導入施設が限られるPET/MRI装置が稼働しています。これは世界的にも導入台数の少ない珍しい装置で、PETによる機能の情報とMRIによ88
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