KOBECCO(月刊神戸っ子)2026年7月号
22/124

時代。それでも人々を歌や踊りで励まそうと強く生きるタカラジェンヌ、嶺野白雪(愛称・リュータン)を湖月は熱演した。戦時中の史実に基づいたストーリーで、宝塚ファンだった少年時代の手塚治虫も登場する。脚本は大石静。公演後、東京で私は大石を取材した。このとき大石が、荻田と“似た思い”を口にしたのが強く印象に残っている。「(湖月)わたるさんは仲間を励まし、人々を喜ばせるために生きる“リュータン”そのものです」と語ったのだ。この話をすると、湖月は「宝塚時代にタカラジェンヌ役を演じることはない。だからこの公演は私にとって、戦時中に宝塚の先輩たちが、どう悩み、葛藤しながら生きていたのかを知る貴重な機会となりました。宝塚の歴史や魅力を深く知ることができました」と語気を強めた。「今後も多くの後輩にこの舞台を演じてほしい。先輩として強くそう思っています」「マイ フレンド ジキル」(2025年)の舞台公演から(東京・よみうり大手町ホール=撮影:岡千里)22

元のページ  ../index.html#22

このブックを見る