称されたのが、音楽劇『カラミティ・ジェーン』(2008年初演、2012年再演)で演じたヒロイン、実在した女性ガンマンのジェーンだった。さらに遡ること約30年前の1997年。湖月の宝塚時代の初主演作『夜明けの天使たち』の作・演出を務めたのが荻田だった。創作当時、大勢いる男役のなかで「湖月にしかできない役柄を」と荻田が考え、描いたのが西部のガンマンの物語だった。西武開拓時代をしたたかに生き抜くガンマンの雄姿と、宝塚の舞台で男役を演じる湖月の姿とが重なりあったのだ。記念公演のパート1は、荻田の構成・演出で朗読や歌、踊りが創出され、新しく“生まれ変わったジェーン”が14年ぶりに甦る。したたかに生きる屈強な女性ガンマン…。だが、彼女の魅力はそれだけではない。「結婚し出産し離婚する。そんな一人の女性の生涯を演じたい」と並々ならぬ思いを込めて語る湖月の目の奥に、「20年の成果をこの舞台で演じ切る」という強い覚悟が見えた。新たなる挑戦記念公演を控えた9月、ロンドンへ行く計画を立てている。昨年、舞台『マイ フレンド ジキル』で初めてタッグを組んだ振付師、益井悠紀子の指導を仰ぐためだ。「ジキルとハイド。そして語り部のアタスン(弁護士)の一人三役を演じ分ける、これまでにない難しい舞台でした」この“難役”を演じるため、益井から受けた独特なレッスンに湖月は強い衝撃を覚えた。「直前に課題を与えられ即興で踊る。このレッスンが1日2時間続くのです」宝塚時代からダンスを得意記念公演の構想について語る湖月わたる20
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