KOBECCO(月刊神戸っ子)2026年7月号
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世界のお茶と抹茶の市場動向 世界的な抹茶ブーム。ベトナムを始め中東諸国からも「中国産」ではなく「日本産」と指定して注文が入る。抹茶は通常の緑茶とは違って「碾茶(てんちゃ)」が原料。最近では中国産の抹茶の品質が向上し、価格が安いことから日本市場にも原材料として大量に輸入されている。お茶の生産量は中国とインドで世界の約70%を占めている(表を参照)。この生産量から国内消費量を引いた輸出量では、上位4か国はケニア、中国、スリランカ、インドと続く。本連載で紹介したウガンダは第6位。ベトナムはコーヒー産地として知名度上昇中であるが、お茶の生産量で第4位、輸出量で第8位となる。一般に、原材料だけではなく自国内の高付加価値の加工品の輸出増加が経済発展に望ましい。そのためにタイグエン省では碾茶の栽培・加工技術、さらに新商品開発を含めた「技術移転」が不可欠となる。タイグエン省はベトナム茶の「首都」 タイグエン省は、ベトナム全土の生産量の1/4を占め、2万3千haの耕作地がある。緑茶の生産量のみならず、その品質も最高級ブランドとしてベトナムで広く認知されている。ただし、ベトナム産「抹茶」は他省で生産されており、同省でも生産したいという希望が強い。ベトナム茶の「首都」としての矜持の現れであろうか。本年11月に「国際お茶フェスティバル」開催タイグエン省は本年11月4日~8日に「国際お茶フェスティバル」を開催予定。その目的は「茶文化の価値を顕彰し、その保存と継承を図るとともに、タイグエンの土地・歴史、人々の魅力、「タイグエン茶」ブランド、一村一品プログラム認証製品、地域特産品および観光資源を、国内外の友好都市、パートナー、観光客に向けて広く発信すること」である。なお、筆者の蛇足の質問「ゴルフ場はありますか」には「2か所」ありますと副知事は笑顔で回答して頂いた。日本からの参加が大いに期待される。お茶は自然環境に大きく依存するが、日本とベトナムの緑茶の甘みや渋みの類似性を考えれば、相互の交流と発展は実現可能であろう。在大阪ベトナム総領事館の所在地・堺市は、千利休で有名なお茶(茶道)の発祥地。そこでのベトナム茶の話題は「ご縁」があるのかもしれない。■上田義朗(うえだ よしあき)流通科学大学名誉教授岡山学院大学・岡山短期大学理事日本ベトナム経済交流センター日本代表外国人材雇用適性化推進協会(ASEO)代表理事合同会社TET代表社員・CEO躍動するアジアベトナム元気ベトナム北東部のタイグエン省は昨年にバッカン省と統合されたが、ベトナム緑茶の「首都」として今も知られている。同省のロアン副知事(人民委員会副委員長)を団長とする10社を超える経済ミッションが、在大阪ベトナム社会主義共和国総領事館(大阪府堺市)を6月10日に訪問し、同省の緑茶産業の発展について筆者と意見交換した。そのキーワードは「技術移転」である。文・ 上田義朗X第31回タイグエン省から経済ミッション来日―ベトナム茶の「首都」に技術移転―筆者とロアン副知事お茶(茶葉)の直近の年間生産量:国別ランキング順位国名生産量シェア1中国1,600.049.7%2インド634.319.7%3ケニア257.88.0%4スリランカ143.44.5%5トルコ135.74.2%6ベトナム112.53.5%7インドネシア64.72.0%8バングラデシュ40.61.3%9ウガンダ39.01.2%10アルゼンチン36.91.1%11日本30.40.9%12マラウイ20.80.6%世界全体3,218.3100.0%【単位】万トン。【出所】国際連合食糧農業機関(FAO)から筆者作成。113

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