KOBECCO(月刊神戸っ子)2026年6月号
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ようなお話がありましたか。安本 さまざまなデータを示し、世界的に見ても非常に優秀な医療提供体制であるとのことでした。一方で、急激な少子高齢化により、医療費などの社会保障費が右肩上がりだと指摘されました。─そのような状況の中での社会保障のあり方について、何か言及はありましたか。安本 高齢者ではない人が高齢者を支えるという高齢者人口指数の視点よりも、健康な人が健康ではない人々を支えるという依存人口指数の考え方が鍵になるということでした。日本は高齢者人口指数が約0.5、つまり現役世代が1人あたり0.5人の高齢者を支えており、これはアメリカのほぼ倍の数値ですが、国民の健康度で調整した依存人口指数は約0.8人で、アメリカとほぼ同じ値になるそうです。ゆえに、若年層への教育投資による社会全体の貯蓄や労働生産性の向上や、ジェンダー・家族支援施策および柔軟な働き方による出生率の緩やかな変化と働く女性の増加に加えて、生涯を通じた健康増進施策によって健康寿命の延伸を目指しつつ、柔軟な勤務体制で高齢者が元気に活躍できる社会を構築することも、高齢化社会の経済的持続性のための戦略として有効ではないかと提言されました。─宝塚市の医療や介護、福祉政策についてはどのように展望されましたか。安本 社会保障費の適正化を図り持続可能性を担保すること、市立病院をはじめとする医療提供体制の最適化、病気を治療し弱者を救済する古典的な福祉から病気を予防し弱者をつくらない新しい福祉への転換の3つをポイントとして掲げられました。特に宝塚市では市立病院の新病院の整備事業が進行中ということもあり、この新病院を中心として市の公的な医療機関を包括的に連携させて経営効率を高めるとともに、医療・福祉・介護・保健の連携も強化する「たからづかモデル」の構築に意欲を見せておられました。─来場者の反応はいかがでしたか。安本 講演についてはお話がわかりやすかった、もっとお話を聞きたかったという声があり、とても好評でしたね。来場者のみなさまは市立病院のあり方や新病院の整備について特に関心が高く、質疑応答で時間いっぱいまで質問が相次ぎ、フォーラムの終了後にも市長が別室でていねいに答えていらっしゃいました。─次回の宝塚市民健康特別講演会はいつですか。安本 日程やテーマは現在調整・検討中ですが、決まり次第、宝塚市医師会ホームページなどでお知らせしますので、ぜひご来場ください。83

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