と入っていきますので、客観的には全く何も連鎖していないかのように見えます。僕自身が始めた連画であるはずなのに、そのうち絵の力によって、僕は絵の支配下に置かれていきます。従って観賞者は、初めの10数点は「連歌=連画」として認識していますが、そのうち何が何だかわからなくなっていきます。それが、作家の狙いだとは言いませんが、観賞者の中で「連歌=連画」が解体していきます。われわれの住むこの世界は、いずれ崩壊する運命にあるかもしれません。この僕の「連画」の流れは、その地球と人類の消滅への運命と、どこかで結びついているかもしれません。まぁ、別の言い方をすれば、「連画の河」展は、僕の終末絵画かもしれません。美術家 横尾 忠則1936年兵庫県生まれ。ニューヨーク近代美術館、パリのカルティエ財団現代美術館など世界各国で個展を開催。旭日小綬章、朝日賞、高松宮殿下記念世界文化賞、東京都名誉都民顕彰、日本芸術院会員。著書に小説『ぶるうらんど』(泉鏡花文学賞)、『言葉を離れる』(講談社エッセイ賞)、小説『原郷の森』ほか多数。2023年文化功労者に選ばれる。横尾忠則現代美術館横尾忠則美術館では『連画の河』展を開催中です。《タヒチの太陽》2024年19
元のページ ../index.html#19