KOBECCO(月刊神戸っ子)2026年6月号
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合食とベトナム――50年にわたる先駆的関係 一九四六年創業の合食は、ドイモイ政策(一九八六年)以前の一九七〇年代から、ベトナム各地より剣先イカやカワハギの輸入を開始していました 。一九九四年の米国の経済制裁解除後に日本企業の本格進出が始まる以前から、同社はベトナムとの信頼関係を築いてきた先駆者といえます 。水産資源の現状と課題 日本の国土面積は世界61位ですが、排他的経済水域は世界6位と広大であり、海洋資源は豊富です。世界全体の水産生産量は、気候変動の影響はあるものの、全体として増加しています。しかし日本の生産量は、かつての世界1位から11位へと後退しています 。 一方、ベトナムは生産量世界4位を誇る水産大国ですが、近年にベトナム国内の需要増と加工輸出の拡大により、ノルウェー産サーモンやチリ産イカを輸入・加工する「水産加工拠点」となっています。ベトナムにおける合食の展開 合食は、アジアにおける中国に次ぐ海外生産加工拠点として二〇一九年にホーチミン市に現地法人を設立。生産委託工場からの輸出拡大と、ベトナム国内での高品質商品の販売が当面の目標です。 他方、ベトナム政府は、日本からの技術移転を伴う自国商品の品質と生産性の向上を歓迎しています。さらに今後のベトナム経済は「人口ボーナス期」によって国内需要の拡大が見込めます。 砂川雄一社長は、グローバルな生産・流通体制を構築中であり、社内では世界各地の拠点社員とのネット会議が日常化しています 。高度な技術移転を期待するベトナム政府の意向とも合致しており、両者の「相性」は今後さらに深まっていくでしょう 。■上田義朗(うえだ よしあき)流通科学大学名誉教授岡山学院大学・岡山短期大学理事日本ベトナム経済交流センター日本代表外国人材雇用適性化推進協会(ASEO)代表理事合同会社TET代表社員・CEO躍動するアジアベトナム元気本年4月15日、在大阪ベトナム社会主義共和国総領事館(大阪府堺市)にグエン=チュオン=ソン総領事閣下が着任されました。ソン総領事は、貿易大学卒業後に外務省に入省し、京都大学大学院経済学研究科に留学。東京のベトナム大使館公使、外務省系の新聞編集長を経て現職。今回は、神戸市の水産会社の老舗・株式会社合食の砂川雄一社長が総領事を表敬訪問された様子を紹介します。文・ 上田義朗X第30回第30回 在大阪ベトナム総領事館を表敬訪問―神戸市兵庫区(株)合食・砂川雄一社長―大阪ベトナム総領事館(堺市)ソン総領事(左)と砂川社長(右)【資料】FAO(国連食糧農業機関)2023年資料より水産業改革委員会作成。【出所】合食が提供の資料を筆者が抜粋。表 国別の水産生産量(漁業・養殖業):2023年 (単位:100万トン)株式会社・合食111

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