「がむしゃらにがんばる」なんてことは、僕にとっては意味のないことでした。そういう意味では、僕のやってきたことは意味のないことばかりだったように思います。デザイナーが作る作品は、確に思います。それは努力という概念ではなく、ただ夢中でそのことに没頭するというだけで、そのことが社会にどう貢献するかなんて考えたことがありません。そのために、かに、それが社会的な意味をもつものかもしれませんが、やっているときは、そこに社会的意味など全くありません。それを考えると、自分のやっていることに束縛されてしまいます。そういう意味では、徹底したわがまま主義であったと思います。誰かに認めてもらおうとする気持ちはゼロに等しく、自分のやりたいことのみに徹底することに意味があったのです。「人のことなど知るもんか」という考えは、今も昔も同じです。自己満足できれば、それが結果として社会に貢献するぐらいに考えています。僕の性格は、必要以上に物事に執着せずに、できないこと、《タマ、帰っておいで 080 アトリエにて》2019年 横尾忠則現代美術館蔵《三人の愚者》2021年 横尾忠則現代美術館蔵17
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