KOBECCO(月刊神戸っ子)2026年4月号
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「この辺りには、かつてゾウがいた」幼少期、明石で玉子焼きを食べた帰りに祖父が教えてくれた。氷河時代、日本列島と大陸は陸続きとなり今では想像もつかない大型動物たちが生息していた。特にゾウ類は研究者により進化、渡来経路、時期が検証されており10種類以上は生息していたと言われている。中でも鮮新世から日本にいた「ミエゾウ」の子孫である「アカシゾウ」(正式名称:アケボノゾウ/時代:更新世前期/産地:兵庫県明石市沖瀬戸内海)は多くの化石が発掘されており明石市立文化博物館(兵庫県明石市上ノ丸2-13-1)には復元された全身骨格もある。昭和35年、後に古生物学の研究者となる紀川晴彦さんは中学生でありながら中八木海岸の崖からゾウの牙の化石を発見。その後、約6年間に渡り97点にもおよぶ歯、骨の化石を採集。青春時代の全てを発掘に捧げ120万年前の姿を蘇らせることに大きく貢献した。現在、その舞台となった海岸には石碑が建てられ古代の歴史ロマンを身近に感じることができる。現在でも明石海峡では漁船の網に化石が獲れるという。確かに大漁だが…まずは自治体や博物館に報告しましょう。第148回地元にまつわる妖怪・UMA・生物の謎を探る!!『ひょうご五国の怪物たち 明石の象(アケボノゾウ)』神戸のカクシボタンkakushi button写真/文 岡 力■岡力(おか りき)放送作家・コラムニスト・イラストレーター、ふるさとが神戸市垂水区。関西の大衆文化をテーマとした執筆、番組を企画。日本放送作家協会関西支部事務局長・大阪芸術大学短期大学部客員教授、心斎橋大学・神戸電子専門学校講師。■アカシゾウ発掘地兵庫県明石市大久保町八木228-679

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