KOBECCO(月刊神戸っ子)2026年4月号
75/112

伝染するものとそうでないものがあります。人間の体の中にいくつもの菌が常在しており、免疫力がうまく働いてバランスを取っていますが、膀胱炎や腎盂腎炎といった尿路感染症や、胆管炎や胆嚢炎のようにバランスが崩れて症状が出る感染症があります。これらは近くにいる人に感染することはありません。また、たとえ膀胱の中に菌がいても、膀胱炎や腎盂腎炎を起こすことがない「無症候性細菌尿」のような場合はほとんどのケースで治療の必要はありません。―帯状疱疹もその一種ですか。自分の持つウイルスで起きる、感染症の中でも特殊な例です。子どものころに罹った水疱瘡のウイルスは排除されず、神経節に残り、普段は自身の免疫力で抑制しています。抗がん剤や免疫抑制剤を使っている方や、高齢者、若い人でも疲れやストレスが原因で抗体が働きにくくなると、ウイルスが元気になって暴れ出します。左右どちらか1箇所の神経節から、その神経が支配する場所へと帯状に広がります。通常は2週間程度で治まるのですが、神経細胞の傷みがひどくて年単位で痛みが残ってしまう場合や、免疫力がかなり落ちているとあちこちの神経節から同じことが起きるケースもあ75

元のページ  ../index.html#75

このブックを見る