KOBECCO(月刊神戸っ子)2026年4月号
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てほしいし、1番に、自分が笑いたいんです。―舞台、ドラマと2人のタッグが続きます。冨坂さんの魅力とは?鈴木 理路整然とした屁理屈の感覚が好きです。理論は通っているのになぜかおかしい場面とか、あまり考えずに流してしまっていること。雰囲気だけでほわっと話したり、「ああそうだね」って何も考えずに答えたり…。そんなところに「ちょっと待って!」って言いたい感覚が同じなんです。冨坂 日常で起きる、わざわざ掘り下げなくていいところを掘り下げたくなる。ひねくれた目線の作風を“屁理屈コメディ”と名付けています(笑)鈴木 世の中にはおもしろい芝居をしている人がたくさんいるんですよね。私は映像の仕事が多くて舞台の経験があまりなかったのですが、舞台を学びたいと思った時、学べる場所がなかったんです。そこで、まわりにいる方に「私に教えてくれませんか」とお願いして、勉強会というか、部活みたいな時間を作りました。雑談から始まって、お芝居の話をしたり、脚本を読む機会をいただいたり。冨坂さんにはそんなところでもお世話になっています。―仕事のほかに部活動…。鈴木 観てくれる人に「鈴木、まだまだいけるな」と思ってほしいし、自分でも「私、まだまだいけるぞ」と思いたいんですよ(笑)。それにこの仕事は、付け焼き刃ではどうにもならないですから。特に「笑わせる」って、学べるものでもない気がします。人物像を考える上で勉強になるはずと思って落語を聞くんですが…。笑いはセンスですねぇ。春風亭一之輔さんの高座に行くともう本当におもしろくて。かけらでも、もらえたらいいのにって思うんです。―今作について保奈美さんには構想の段階から話していたそうですが、保奈美さんから希望はありましたか?冨坂 希望を直接言葉でいただくことはありませんでしたが、プレッシャーとして僕が勝手に受け取っていることがありました。3人の子どもがいる母親である点は、主人公の由美子と保奈美さんで共通しています。子どもがいるってどういうことかを考えて、母親である由美子に、ちゃんと体重を乗せて書いてほしいと思っている気がしていました。家族ものを真正面から書くのだから、どうしたらウケるかという小手先の仕事じゃいけないと肝に銘じています。鈴木 そういう部分って、お稽古が始まってから味付けしていくところでもあるかもしれない。プレッシャーは私の方があると思います。―ところで、『あの本、読みました?』(テレ東・BS)は、保奈美さんの“好き”が番組になっていますね。鈴木 そもそも本を読むことは宿題ではないので、好きな本を読んでいいと思いますが、私も番組を通して出会った本がたくさんあります。なかには「難しそう」と思って避けていた本も…。私と同じように読書の幅が広がった28

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