KOBECCO(月刊神戸っ子)2026年4月号
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のアイザック・アシモフや、英国の作家、アーサー・C・クラークなどのSF小説を愛読してきた。SFドラマ、映画も好きで、最も影響を受けた作品を尋ねると、「『スタートレック』です」と即答が返ってきた。SFドラマ、映画の『スタートレック』シリーズの最初の『宇宙大作戦』がテレビ放送されたのは1966年。以来、何度もドラマ化、映画化が繰り返されてきた。「でも、もう、当時、シリーズで見てきたSF技術に、現代のテクノロジーはどんどん追いついてしまいましたね」と語る。『スタートレック』に登場する人気キャラクー、レナード・マッコイ医師が、健康診断のために、人体をスキャンする携帯型の端末「トライコーダー」は、「まるで現代のスマホ(スマートフォン)ですよね」と笑った。『スタートレック』で、「トライコーダー」は多目的の携帯分析装置として登場。情報通信端末として、未来、つSF世界の実現大阪で生まれ、奈良で育った。 中学生のころからSFが好きで、米国の生化学者で作家まり現代のスマホの登場を予見するような夢の機器だった。多目的端末の開発は、もう絵空事ではなくなっている。現在、藤本さんたちは、個人個人の健康状態をAI技術やロボティクス技術などを使って、分析、解析できるソフトやハード(装置)などの研究開発を進めている。「この技術によって人は現在の健康状態を知るだけでなく、将来の病気を予見することもできる。そんな技術を研究中です」『スタートレック』のトライコーダーが誕生する日は近いかもしれない。藤本さんが、SFの世界に魅了された大きな理由は、「実はロボットでなく、SFの世界の具現化」だったという。 世界に挑む日本のロボティクス藤本さんは、大阪大学大学院から松下電器産業(現在のパナソニック)に入社。31歳の2年前の能登半島地震の被災現場でも、重い瓦礫の撤去などでアシストスーツが活躍した薄いレンズをつかむロボットハンド。高度な技術が求められている23

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